第一章
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仮面ライダー龍騎 夢に向かえ
最早誰も知らない、覚えている筈もない気の遠くなるような戦いが繰り返されてきた。それはなかったことになった。少なくともそうなった筈のものであった。
だがここにそれを覚えている者達がいた。彼等は今何もない光の中に二人で立っていた。
そこが何処なのかはわからない。しかし彼等はそこに浮かんでいたのである。まるでそこが彼等の本来の場所であるかのように。
その間には三つ目の髑髏もいた。それを入れれば三人であろうか。三人でそこにいた。
「そうか、まずはそこまで話が進んだのだな」
「はい」
あの青年がいた。青年は髑髏の言葉に頷いた。
「まずは」
「そうか。彼等もまた戦いへ」
「そうです。古い戦士達もまた」
「行っちゃいました。元気に」
「それぞれ思うところはあっただろうな」
髑髏は青年と女の言葉を聞いてこう呟いた。
「やはり。しかしだ」
「それが彼等の運命ですから」
「仕方ないですよね」
「それを言えばな。あの男はまだ諦めてはいない」
髑髏は述べる。
「おそらく永遠にだ。しかしだ」
「貴方はその彼を食い止めると」
「うむ」
青年の言葉に声だけで頷いた。その言葉には迷いがない。
「それが私の責務だからな」
「では私の責務は」
「人を愛することか」
「そうです」
青年もまた頷いた。髑髏の言葉に対して。
「そのつもりです。彼等を創った者として」
「それも縛られてしまったな」
「彼によって」
青年はここで答えると共に俯いてしまった。
「まさかとは思いましたが」
「侮ってはならない」
髑髏はそう青年に語った。
「決してな。しかしあの縛りもまた解かれようとしている」
「彼の運命への挑戦によって」
「けれど」
ここで女が言ってきた。
「彼はああするしかなかったんですか?やっぱり」
「そうだ、ああするしか運命を変える方法はなかった」
髑髏はそう女に返した。
「そうでなければどちらにしろ悲しみが残るだけだった。だが案ずることはない」
彼は言う。
「運命は変わった。彼もその親友となった異形の者も人に戻れるし」
「なれると」
「そうだ、人にな」
青年にも答えた。
「全ては運命が導いた結果だ」
「運命・・・・・・」
「皆運命の輪の中にある」
髑髏は語る。
「我々もまた然り。奴と戦う運命にあるのだ」
「果てしない戦いですね」
青年は髑髏の運命という言葉に応えて言ってきた。彼も女も髑髏の顔を見ている。
「確かにな。私はその結果実体をなくし奴は無限の闇の中に幽閉されている」
「しかしその中で」
「一度は身体を得ようとした」
髑髏は言った。
「多くの人の犠牲を払ってな。だが
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