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第七十一話 陸軍と海軍その六
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「出鱈目過ぎて」
「何から何までね」
「経済侵略とかアジア再侵略とか言ったこともだけれど」
「原発とかね」
「謝罪しろとか」
「ハウス栽培のこととか」
「あんな漫画真に受けたらね」
 留奈は言った。
「洒落にならないわよ」
「自分達も運動家になるわね」
「私達も」
「本当にね」
「何かああした漫画とか小説読むより」
 心からだ、留奈は思った。
「司馬遼太郎さんとか竹山道雄さんとかのね」
「そうした人の作品読むべきよね」
「日露戦争とか書いた」
「そうした人の作品をね」
「海軍も恰好いいけれど」
 帝国海軍のことを思いつつ話した。
「陸軍だってね」
「そうそう、あの人達だって恰好いいわよね」
「海軍に比べて人気ないけれど」
「それでもね」
「乃木大将なんてね」
 留奈は日露戦争において名を馳せただけでなく日本という国の名も高めたこの人のことも話した。それも真剣に。
「恰好良過ぎるわよね」
「実は名将だったのよね」
「旅順なんてそう簡単に陥ちるところじゃなくて」
「奉天でも大活躍して」
「ロシア軍が一番恐れた人なのよね」
「駄目な人じゃなくて」
 乃木希典という人物はというのだ。
「軍人としての心構えも立派で」
「しかも名将」
「凄い人よね」
「どちらの意味でも」
「いや、ああした人が前にいたら」 
 留奈は酒を飲みつつ心から言った。
「痺れるわ」
「惚れるかもね」
「その人間性にね」
「何といっても」
「お付き合いするとかじゃなくて」
 そうした意味ではなくというのだ。
「尊敬出来るわ」
「そうよね」
「ああした人にはね」
「素直に尊敬の念抱くわよね」
「素直にね」
「実際学長さんやってて」
 学習院のだ、そして昭和帝がご幼少の時に教育を任されたのだ。そしてその大役を問題なくどころか周囲が驚くまでのものを見せてこなした。
「そこで厳しくそれでいて正しい」
「そんな風だったらしいし」
「本当に立派な人よね」
「まさに武士よね」
「そうした人よね」
「私軍服は海軍の方が好きだけれど」
 こちらで見ればというのだ。
「けれど陸軍もね」
「恰好いいわよね」
「まさに武士って感じで」
「ストイックで男らしくて」
「憧れるわね」
「そうなのよね、軍律は厳しくて」
 これは海軍もだ、日本軍の軍律は武士道に基づいた非常に厳格なものだった。
「それをしっかりと守ってね」
「悪いことなんてしない」
「軍属の人達が問題だったらしいけれどね」
 どうも軍には目を光らしてもそちらには不十分だったらしい、その為軍属の者達の悪事が日本軍の悪事として戦後色々言われていた様だ。
「日本軍自体はね」
「軍律滅茶苦茶厳しくて」
「悪いこともしない」
「そ
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