第七十一話 陸軍と海軍その五
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「昭和の終わり頃って運動家今よりずっと強かったし」
「そうした考えで」
「今もいってるから」
「変なのね」
「当時も過激派って言われてた考えだけれど」
学生運動をしていた輩共のそれだというのだ、尚こうした連中は日本の世論は常に右に行くと言うが極左という言葉から視点がわかるというものだ。
「そのままだからね」
「平成もいって」
「今もなのね」
「そういえばそんな漫画原作者いるわね」
「某有名料理漫画のね」
「あの漫画ね、悪名高いわよね」
留奈は日本酒を飲みながら嫌そうな顔で応えた。
「陶芸家の息子の新聞記者が主人公のでしょ」
「そうそう、その漫画ね」
「今読むと主張出鱈目過ぎるのよね」
「経済侵略とかアジア再侵略とか」
「この人もあんた馬鹿?よね」
「そんな筈ないでしょ」
「そんな考えしてたらね」
留奈はさらに飲みつつ語った。
「うちの学園どうなるのよ」
「生徒や先生や職員さんの半分外国からの人なのに」
「そうなのにね」
「その人達何よ」
「経済侵略で連れて来た奴隷?」
「八条グループの外国でのお仕事侵略?」
「そんなこと言ったらまともにアホでしょ」
部員達も口々に言った。
「もうね」
「それこそよね」
「貿易イコール経済侵略って考えよね」
「それで企業が進出したらそうで」
「アジア再侵略にもなるのね」
「それまんま北朝鮮の発想よね」
留奈は言い切った。
「文字通りの」
「そのまんまよね」
「今見るとね」
「あんなならず者国家と同じ考えってね」
「痛いにも程があるわ」
「何かあの原作者北朝鮮の機関誌に出てたのよね」
正確に言うと朝鮮総連の機関紙である、その雑誌に出ていたのだ。
「確かね」
「うわっ、真っ黒じゃない」
「その変なビデオばかり観てるっていう公安に通報した方がよくない?」
「この人総連と関係ありますよって」
「そうね」
「総連なんてね」
それこそとだ、留奈はまた言った。
「どんなところかね」
「この学園なら誰でも知ってるしね」
「碌でもない組織だってね」
「北朝鮮と一体化してる」
「そんなところじゃない」
「北朝鮮がどんな国かもね」
その時点でというのだ。
「皆知ってるしね」
「そう、ならず者国家よ」
「文字通りのね」
「そうした国でね」
「その下部組織じゃない」
「そんなところの雑誌に載ってるって時点でね」
そして自説を述べていたのだ。
「危ない人よ」
「本当にね」
「そんな人が原作の漫画なんてね」
「まともに読むべきじゃないわよ」
「碌でもない主張のオンパレードでしょ」
「文字通りにね」
「だからネットでも散々叩かれてるのよね」
その主張の全てがだ。
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