第七十一話 陸軍と海軍その四
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「若しかしなくても」
「そうよね」
「多分そうよね、その小説家さん」
「最初から頭がそっちに全開で」
「今見るとかなりね」
「おかしいなんてね」
留奈はそれこそと言った。
「そんなレベルじゃないのよ」
「そうなのね」
「何か昔からずっと頭の中が変わってないってね」
「そうした人の常よね」
「全く成長しないって」
「時代がどれだけ変わっても」
「そんな人達ってね」
留奈は蛸の唐揚げも食べて言った。
「今もヘルメット被って覆面して」
「そうそう、棒持ってね」
「革命だとか言ってるのよね」
「学生運動の時そのままで」
「お爺さんお婆さんになってもね」
「若気の至りでも馬鹿だけれど」
学生運動とは何か、愚か者共の革命ごっこであった。何もわかっていない猿以下の知能しかない連中が暴れていただけのことだった。
留奈もそんな風に思いつつだ、友人達に話した。
「実際にね」
「馬鹿過ぎるわよね」
「正直言って」
「そんな人達って」
「本当にね」
難しい顔で言うのだった、飲みつつも。
「小説書いてもね」
「小説家イコール頭いいってね」
「そうでもないってことよね」
「おかしな人だっている」
「そういうことね」
「ネット小説でもね」
それこそとだ、留奈は言った。
「そんなこと言ったら馬鹿にされるわよね」
「キャリア官僚は何もしなくていいとか」
「公安のお仕事は変なビデオ観てるだけとか」
「あんた馬鹿?よねそんなこと言ったら」
「アニメで言うとね」
「そうしたことをその言葉が出たアニメの頃かちょっと後に書いて」
作品の中でというのだ。
「今もね」
「全然変わってないのね」
「むしろ小説家としての力量が落ちてるのね」
「書かなかったので」
「そうだったのね」
「それで未完の作品幾つも抱えていたけれど」
普通に十年以上放置していたのだ、何作品も。
「終わらせる頃にはね」
「劣化ね」
「それでしょうもない結末になってるのね」
「そうなのね」
「もうそれでね」
そうした状況でというのだ。
「ネットでも酷評されてるらしいわ」
「そりゃなるでしょ」
「今読んだら何これってこと書いてて」
「そこからずっと書かなくてね」
「余計に変になった」
「そういう展開かしらね」
「どうもね。代表作が何度もアニメやゲームになってて」
留奈はその小説家のことをさらに話した。
「漫画にもなってて、漫画やアニメは何作品もね」
「かなり凄い小説家ね」
「ラノベじゃトップじゃないの?」
「それなのにそんな変な人なの」
「考え方は」
「みたいね、昭和の終わりからの人で」
その頃から活躍していてというのだ。
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