暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
3.5章
3.5−2:襲い掛かるファラオの呪い
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ながら奏と切歌、調の3人に意識を向けた。

「奏ッ! お前体調は?」
「心配すんな、まだまだ絶好調だ!」
「切歌ちゃん調ちゃんは?」
「大丈夫デスッ!」
「了子さんに新調してもらったLiNKER、あれのお陰でまだ戦えます!」

 この3人は装者としては不完全で、ギアを纏う為にLiNKERを必要としている。薬を打てば戦えるが、LiNKERは同時に劇薬でもあるので体に負担を掛けていた。故にあまり多用しすぎる訳にはいかず、場合によっては戦線離脱も必要な事があった。

 成人して体が出来上がっている奏はともかく、まだ子供な2人にはあまり無茶をさせられない。そう考える颯人は2人の様子を気にしながら戦っていたのだ。

「あまり無茶すんなよ……奏、お前もな!」
「心配性だねぇ。安心しろ、最近は本当にすこぶる快調だからさ!」

 事実だ。ここ最近、奏の体調は本当に快調でしかも徐々にだがLiNKERの投与量も減りつつあった。その事を了子も不思議がっていたが、長く戦い続けたことで奏の適合係数が上がって来たのだろうと結論を下していた。

 颯人が奏達の身を案じている間、スフィンクスの相手は響とクリス、そして透の3人がしていた。体も大きく力も強いスフィンクスを相手に、3人は決め手に欠き直撃を貰わないようにするのが精一杯と言った様子であった。

「おいッ!? 何時までも喋ってないで戦えッ! 透1人で大変なんだってのッ!?」
「クリスちゃん、私はッ!?」
「だぁぁぁッ!? もう、分かってるよッ!!」

 素早くスフィンクスの体を駆け上がりながら切り付ける透に続き、がら空きな胴体に拳を叩き付ける響。しかしスフィンクスは堪えた様子を見せず、煩わしいと言いたげに巨椀を振り回して殴り飛ばそうとしてくる。クリスはそんな2人を援護すべくスカートアーマーを展開させて小型ミサイルを降り注がせた。的が大きい上にスフィンクス自身の動きはそこまで速くは無いのでミサイルは全て命中し、束の間スフィンクスの姿は爆炎で隠れる。

 だがスフィンクスは立ち上る煙を突き破ってクリスに攻撃してきた。両手にガトリング、展開したスカートアーマーの所為で身動きがとり辛いクリスにこれを回避する事は難しい。

「ッ!!」
〈バリアー、ナーウ〉

 だからこそ彼女を透が守った。素早くスフィンクスとクリスの間に入り込むと、障壁を展開しスフィンクスの一撃を受け止めた。

「透ッ!」

 スフィンクスの一撃は見た目通りに重いが、しかし耐えきれない程ではない。僅かに体ごと後ろに押されるが、彼は耐えきりクリスをスフィンクスの一撃から守り抜いた。

 この瞬間、スフィンクスは完全に隙だらけとなった。そこを奏が見逃さず、アームドギアの槍を逆手に持って投擲した。

「オラァ
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