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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
異伝〜知られざる鉄血の意志〜
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かこの私が動揺のあまり、誘導尋問に引っかかるとは………私とロックスミスをやり込めた”六銃士”に対して賞賛の思いであった。そして同時に確信した――――――メンフィル帝国やオリヴァルト皇子殿下と協力したとはいえ、彼らが私とロックスミスの謀に反撃(カウンター)をした事もそうだがクロスベルで本格的な台頭をした理由はクロスベルの為ではなく彼ら自身の”覇業”を成すためにクロスベルの状況が都合がいい為だったのであろう。少なくても決してディーター・クロイスのような小物では扱いきれず、近い将来ディーター・クロイスは”六銃士”に喰われる事になるだろう。”六銃士”が統べるクロスベルが”黄昏”が起こった時どのように行動に出るのか、更に期待させてもらうとしよう。



10月30日――――――独立国を名乗るクロスベルの攻撃によってガレリア要塞は消滅した。これを受けて、帝国は宣戦布告する……”黒の史書”の筋書き通りだ。全てが予定調和ではあるが――――――しかし、彼が舞台に上がって来ようとはな。クロウ・アームブラスト――――――ジュライ市国おける、アームブラスト市長の孫か。只人(ただびと)であった彼が憤怒に身を燃やし、私に至る程の修羅と成るとは。近頃は”西ゼムリア通商会議”の件を除いて全て想定通り進んでいただけに、人の可能性を見せてもらった心地だ。……そして、やはりと言うべきか……彼が――――――リィン・シュバルツァーがヴァリマールの起動者となったようだ。内戦が本格化するにつれて、”黒”は一層力を強めていく。”灰”ならばよくやってくれるだろうが……生半可な覚悟では容易く飲み込まれてしまうだろう。……己の息子に苛酷な運命を強いている身で言えた事ではないが。己の在り方を変えられるのは己だけ……運命に諍う力があると示してほしいものだ。



1月12日――――――”百日戦役”と”西ゼムリア通商会議”の時すらも比較にならない想定外(イレギュラー)が起こった。クロスベル占領に向かったルーファス達がメンフィル帝国と連合を組んだクロスベルに迎撃され、討たれた事だ。しかもルーファスを討った人物は我が息子、リィンであった。”六銃士”がメンフィル帝国と何らかの関係がある事は確信していたが、まさかこの短期間に連合を組んで共和国を滅ぼし、帝国に諍う――――――いや、帝国を呑みこむ力をつけていた事には感嘆する思いをさせてもらった。そして何よりも驚きを隠せなかったのは、リィンがトールズを離れ、メンフィル・クロスベル連合の(つわもの)としてルーファスを討った事だった。私を”父”と呼び、私を超えようとしていたルーファスもそうだがZ組を結成したオリヴァルト皇子殿下には悪いが、リィンが連合側についたことはリィンにとってよい判断だと感じた。Z組を離れ、”黒”と私を滅ぼせる勢力として最も期待させてもらって
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