第九十二話 合宿を終えてその六
[8]前話 [2]次話
「独裁者やカルト教団の教祖でなければ」
「中二病の子達位しかですね」
「思いません」
まさにというのだ。
「最早」
「そうですね」
「それがです」
最早というのだ。
「人生経験を積めば」
「普通にですね」
「そんなことはない、人間はちっぽけなものとです」
「わかりますね」
「そうです、所詮人間は人間であり」
「小さなものですね」
「この世で一番偉いものはです」
そう言っていい存在はというと。
「神仏であります、自分より凄い人なぞです」
「幾らでもいますね」
「それぞれの分野で」
「それでそうした人達はですね」
「そうなる経験をです」
それをというのだ。
「積んできて磨かれ」
「そうなったんですね」
「宝石は最初から宝石ではありません」
速水はこの言葉も出した。
「磨いてこそ宝石になります」
「人間は経験によって磨かれますか」
「だから経験はです、トラウマになる様な経験はお勧めしませんが」
「それでもですね」
「そうした経験も来ますから」
「だから買うこともないですか」
「はい、自分からDV男のところに行くものか」
それはというのだ。
「行けともです」
「言うものじゃないですね」
「はい」
まさにというのだ。
「全く」
「そうですね」
「そんなことはです」
速水は強い言葉で言った。
「間違ってもです」
「言ってはいけないですね」
「これは部活等でも同じで」
「暴力教師が顧問の部活とかにですね」
「その状況を知って行けとです」
「それで苦労して来いとはですね」
「まともな人は言いません」
絶対にと言うのだった。
「常識で考えればです」
「わかることですね」
「苦労という経験は必要でも」
人間の成長にはというのだ。
「ですが暴力は只の災厄です」
「受ける方にとっては」
「例えば台風が起こっている場所に行けと言ったら」
「おかしいですね」
「それと同じですね、如何に素晴らしい活動をしている部活でも」
「そんな顧問の先生のところにはですね」
「行くものではありません」
決してというのだ。
「殴られて蹴られに行くなぞ」
「駄目ですね」
「ましてそこに行けと言ってです」
そして行かせてというのだ。
「怪我でもすれば」
「元も子もないですよね」
「そうです、まさにです」
それこそというのだ。
「これ以上愚かなことはないです」
「それは家庭でもですね」
「よくここで昔はどうだったとか」
「昔の部活や家庭ですね」
「殴られることが常だっただの」
その様にというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ