第六章
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らちょくちょく忙しくなるけれど」
「大変なことになりそうなのね」
彼女はふとこう言ってきた。
「えっ!?」
「ううん、何でもないの」
しかし彼女は首を横に振った。そしてまた葦原に対して言った。
「けれどね」
「ああ」
話は続く。葦原はじっと彼女を見詰めている。
「すぐ帰ってきてね」
「わかってるさ」
ここで優しく微笑んだ。そんな彼女の気遣いが嬉しかった。
「俺はもう一人じゃないんだしな」
「そうね。私もいるし」
そして犬も。彼は孤独ではなかった。孤独な戦いはもうしなくてよかったのだ。そのことが彼にとっては非常に大きかったのである。
「だからね」
「わかってるさ。だからすぐに」
彼はバイクを駆って戦場に向かった。彼女と犬に見送られ。再びギルスとなって取り戻した過去の安らぎを守る戦に向かう為にに。
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