第32話 両親との再会
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私は麗羽の頼みを受け入れることにしました。
麗羽の頼みですし、袁逢殿は麗羽の肉親です。
それに、袁逢殿にはこの旅では色々と気を配ってくれました。
この位はしない罰が当たります。
「麗羽のたっての頼みなら、断れるはずないだろ。それに、袁逢殿にはお世話に成っているしね」
私は笑顔で快く応えました。
「正宗様、ありがとうございますわ」
麗羽は私の言葉を聞いて、元気な顔に戻りました。
あれから数日かけて、山陽郡の両親を訪ねました。
「お久しぶりです。父上、母上、健康そうで何よりです」
8年振りに見る父上、母上の顔は少し老けていました。
私も山陽郡を出る頃と違い、若武者の風貌で、貫禄も出てきた気がします。
賊狩りで実践を積んでいることも影響しているかもしれないです。
「正宗、お前の許嫁を紹介してくれないか?」
「それよ、それ!私は凄く楽しみにしていたのよ」
父上と母上は私が挨拶をするや否や、早く許嫁を紹介しろと急かしてきました。
「許嫁は二人います。1人は洛陽で、もう1人は旅の途中で巡り逢いました。麗羽、揚羽こちらに来てくれないか」
私は二人を手招きして呼びます。
「何、2人も居るのか!」
父上は驚いています。
「まあ、まあ、正宗は女誑しのようね」
母上は私を見ながら、困った子ねと言わんばかりに頬に手を当てています。
「彼女が袁成殿の息女で、麗羽です」
「袁紹、字を本初、真名を麗羽と申します。正宗様のお義父様とお義母様にお会い出来て感激ですわ。お二人には、もっと早くお会いしたかったのですが、機会が無く申し訳ございませんでした」
麗羽は品のある所作でお辞儀をしました。
「彼女が司馬防殿の息女で、揚羽です」
私は次に揚羽を両親に紹介しました。
「お初にお目にかかります。司馬懿、字を仲達、真名を揚羽と申します。正宗様のお義父様とお義母様にお会い出来て感激でございます。正宗様には日頃より、お二方のことを聞かせていただいておりました。お二方のように仲睦まじい夫婦になりたいと思っております」
揚羽は完璧な返答を父上と母上に変えました。
揚羽にはもっと人間味のある所を表に出して欲しいです。
軍師として問題があるかもしれないです。
難しいところです。
でも、麗羽は案外、揚羽とは上手くやって行けそうな気がします。
私達が揚羽を理解していれば良いのでしょう。
「二人とも美人ではないか。正宗、羨ましいぞ!ぎぃあっ!」
父上が麗羽と揚羽を見て鼻を伸ばして褒めていると、父上が蛙を潰したような声を出しました。
「ふふふ、そうね。本当に綺麗な子達ね。あなた、後
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