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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉〜戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる?〜
第二百七十ニ話 裏切り者 その4
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その通りです、でも、場合によっては両手足を切断した状態で生かすことも可能です」
「わかったわ...降参する...もう、レオンもいなくなっちゃったしね...」
「ヨシノ、ダメだァ!PGSに戻ったら、何をされるかわからんぞ...ゴフッ!」
「よくしゃべるゴミですねぇ」
「安心して山神ムサシ、さっき言った通り、PGSは断罪剣を使える人間を特別視しているから、私は死なないわ...」
「では、迎えのヘリが来るまで、楽しませてもらいましょうか」
「リンカ!約束が違うわよ!」
「この男のせいで、ヨシノ先輩が変わってしまった...」
地面に仰向けに倒れた状態のムサシが勝ち誇った笑みを浮かべながら、自分を見下ろすリンカに告げる。
「白...!」
「白...?きゃあぁぁぁぁッ!」
ムサシに下からスカートの中を覗かれていた事に気付いたリンカが、断罪剣ガイアセイバーをムサシの頭部に向かって突き刺そうとする。
「リンカ!だめぇぇぇぇぇッ!」
次の瞬間、リンカの全身を竜巻が包む。
「くっ...前が見えない」
戦闘音に気付いて駆けつけた、風の断罪剣士、風見マイカがボロボロになったムサシを肩に担いで、飛翔する。
「空を飛んでいる...そうか、あれが風の断罪剣士...風見マイカ...」
肩にムサシを担いだマイカが、リンカとヨシノから遠ざかっていく。
疾風の断罪剣フーガセイバーの力で空を飛んでいるマイカがムサシに問いかける。
「ムサシ君、どうして、私を誘ってくれなかったのよ...」
「一応、電話...したんですけど...なにしてたんですか?」
「部室で、副部長とアニメ見てた」
死んでしまえ。
「部長...レオン君...ダメでした...。俺が今まで、やってきたことって、全部、無意味だったんでしょうか...?」
「バカね、竹田君から聞いたわよ」
「なにをですか?」
「ムサシ君が、断罪剣ライフセイバーの力で、パブリックモンスターになってしまった竹田君や、アキちゃんを人間に戻したことよ。その二人だけじゃない、ムサシ君は私の友達の金子さんも人間に戻してくれた、あなたは、断罪剣の力で、みんなの『今』を作ったのよ...」
「『今』?」
「そう。ムサシ君がパブリックモンスターだったレオン君を一度だけ、人間に戻したおかげで、ヨシノは両親の死の真相を知ることができた。それがきっかけで、それまで憎み合っていた姉弟が、ほんの少しの間だけ、分かり合えた。その『今』を作ったのは、ムサシ君なのよ」
「でも、先輩は、俺が命懸けで戦ってた時、部室で副部長とアニメ、見てたんですよね?」「うん、なんか脚本はアレだったけど、作画がすごかったよ」
そういうこと、聞いてんじゃねぇんだよ。
「でも、私が戦闘音に気付いて、駆けつけてなかったら、ムサシ君、多分、死んでたでしょ?」
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