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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
どうあってかあたしは、追われている
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、ため息を着く。
「…聞きたいこと、あるんだ。」
「…で、ですがそれよりも脚のお怪我を…!」
「そんなのいいよ。あたしは今聞きたいんだ。」
腿の撃たれた後はまだ出血している。
弾丸は突き抜けてはいるもの血は止めなければならない。
すぐにでも図書館に帰り手当をする必要があるが、紫式部の心配を葵は振り払った。
「あたしは、源 葵なんだろうかって…」
「…?」
首を傾げる紫式部。
しかし葵の思い詰めた顔、何があったのかは分からないにしろ、彼女の心中を察することは出来た。
「葵様は、葵様です。誰でもなく、誰の代わりでもない。香子のマスターですよ。」
「……。」
「ひとまずは家に帰りましょう。話の続きは、そのあとで。」
手の差し伸べられるも、葵は「自分で立てるからいいよ」といいなんとか立ち上がる。
やはり、その顔は苦悶に満ちている。
そして、悩みも筒抜けであった。
【貰った者、貰っていない者、菫は前者で自分は後者だ。果たして貰っていない者は、マスターだと言えるか?源葵だと言えるか?不安で恐ろしい。聞けばどういう反応をするのかが怖い。大切にされているのは、どちらかという質問を。】
「……。」
何かアドバイスはしてあげたかった。
しかしここでの最適解は出ない。
菫も、葵も、どちらも満足いく答えを見つけ出せなかったからだ。
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