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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
どうあってかあたしは、追われている
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るみたいだし。それにあんな奴らだったら楽勝だし。」
「ですが…」
心配症だなぁと思い、あたしは図書館を出ていく。
しかし、これがいけなかった。
後であたしは、不用心にランニングへ出かけたことを後悔することになる。
「あの金髪娘が標的やねや?」
「ああ、間違いない。顔も写真と一致する。」
図書館の影、そこから様子を伺うものがいた。
「都合のええことにさあぱんとも連れず1人で出てったのう。」
「絶好のチャンスだ。あいつを捕え、サーヴァントの紫式部を代表に献上する。もう後は無い。しくじるなよ以蔵…!」
「おう、分かっちょる。」
そうして後を追うように、足音も立てずに走り出した。
「……?」
それから十数分程走ったあたり、あたしは妙なものを目にする。
「これは…?」
瓦礫。
そう言ってしまえばそれまでだが、何か違和感みたいなものを感じる。
確かにこの崩壊世界ではまだ整備か行き届かず、そのへんに建物だった瓦礫が放置されていることはよくある。
だけどここはもう舗装されて綺麗に片付けられた道のはずだ。
なんでこんなところに瓦礫が?と思い手に取ってみるとその正体はすぐに判明した。
「これ…ゴーレムじゃん…。」
その材質は建物のそれではない。
アヴィケブロンのゴーレムのものだった。
ここにある瓦礫は、ゴーレムだったもの。
つまりは、何者かによって破壊された?
アヴィケブロン製の巡回用ゴーレムは並大抵のモンスターなら蹴散らすし、銃弾程度ではびくともしないとマスターの宮本は豪語していた。
なら、壊したのは…
「そこの女、ちょいとええがか?」
「!!」
背後からの声に驚き、振り向いて反射的に身構えてしまう。
そこにいたのは、和服に身を包み三度笠を目深に被った男。
みたところサーヴァントだろう。
こんな世の中そんな時代錯誤極まる格好で彷徨くのなんてそれこそサーヴァントしかいないんだから。
「なんです…?」
「道に迷ってのう?おまん、住まいはここか?地元の人間なら、ここいらに詳しいと思うたんじゃが…。」
「まぁ、この辺住まいですけど。」
後頭部をかきながら恥ずかしそうに言うその和服の男。
迷っているのなら仕方がないと、あたしは彼に歩み寄った。
「で、どこに行きたいんです?」
「ああ、それがのう…おまんも一緒に来て欲しい。」
「あたし?まぁ、道案内なら行けるところまでは…。」
ランニングの途中だしあまり道案内はしたくないなぁと思いつつも、まぁ仕方がないと渋々了承する。
「それで、どちらまで?」
「ああ、おまんに一緒に来てもらいたいのは…
葛城財団本部っちゅうとこじ
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