第二章
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ないの?」
ここで青い服の女が言ってきた。
「グロンギだけじゃない」
「そう。ほら、グロンギってどう出て来たかわかってないわよね、結局」
「そういえば」
その通りである。グロンギはその発祥も詳細な歴史も文化もわかっていないのだ。そうした意味でまだ多くの謎が残っているのである。
「グロンギを作った存在がいるのです」
青年はまた述べた。
「その存在は人を害しようとしています。その存在がまた」
「グロンギは作られた存在。そしてそれを作った者が出て来ようとしている」
「そうです。だから私達は貴方の前に現われたのです」
「俺に人々を守る為に戦う為に」
「またクウガとして」
彼は言った。
「よいでしょうか、クウガよ」
「しかし俺はもうクウガには」
変身できない。それを言おうとする。だが青年は微笑みを浮かべて五代の腹に手をかざしてきた。そしてその手から白い輝かしい光を放ったのであった。
「なっ・・・・・・」
「感じるでしょう、力を」
青年は光を放ちながら彼に語り掛ける。
「力がみなぎるのが。そして」
「クウガに」
「そうです。日本です」
彼は光を放ち終え手を元に戻して言う。
「日本に戻るのです。そしてまた」
「戦いに」
「貴方が戦いたくないのはわかってるわ。けれどね」
「俺でなければ」
「そういうこと。悪いけれど我慢してね、そこは」
女は明るい言葉だったが少し真剣な響きをその声に持たせていた。
「世の中の人達の為に」
「わかりました」
五代は真摯な顔で頷いた。
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