第二章
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「年齢の順で聞こう、だからな」
「次は私ですか」
「そうだ、そなたは余を何よりも深くあいしておるか」
「鉄よりも深く愛しています」
金髪の姫は笑顔で答えました。
「私は」
「鉄か」
「はい、鉄は武具にも使えますし」
金髪の姫は王様にさらに言いました。
「農具にも使え他のあらゆることにです」
「使えるか」
「鉄なくして何が出来ましょう」
「そうだな、余の周りにも鉄は多い」
王様は玉座で笑顔で述べました。
「まさにだ」
「鉄なくしてですね」
「何も出来はしない」
「国も成り立ちませんね」
「その通りだ、そなたの言うことは正しい」
「その鉄よりもです」
王様にさらにお話するのでした。
「私はお父様を深く愛しています」
「よくわかった、ではだ」
王様は金髪の姫のお言葉に頷きました、そしてです。
次は青い目の姫二番目の姫である彼女に尋ねました。
「そなたはどうか」
「私はお父様を水よりも深く愛しています」
青い目の姫はこう答えました。
「左様です」
「水よりもか」
「左様です」
「それは何故か」
「水を飲めば生きられ作物も育ち全てを清められます」
青い目の姫は王様に答えました。
「まさに水なくして何も生きられず育たず」
「清めることもか」
「出来ません」
そうだというのです。
「ですから」
「余をか」
「はい、水よりもです」
まさにというのです。
「私はお父様を深く愛しています」
「そうか、では最後はだ」
王様はでした。
末っ子の白い肌の姫にです、お顔を向けて尋ねました。
「そなたに聞こう」
「お父様を何よりも深く愛しているか」
「何であるか」
「塩です」
それだとです、白い肌の姫は答えました。
「私は」
「塩か」
「塩なくして生きられるか」
「水と同じだな」
「はい、それはです」
「無理だな」
「他のものはなくとも」
それでもというのです。
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