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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百三十七話 邪神、封じられるのことその十二
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「だがな。確かにやったぜ」
「はい、では」
「俺達の戦いがまた一つ終わったな」
 清々しい笑みになってだ。覇王丸は述べた。
「やったぜ、本当に」
「これで邪神は」
「消エル・・・・・・」
 邪神の最後の声だった。この声を発し。
 煙の様に消えていく。そうしてだった。
 邪神アンブロジアは戦士達に囲まれた中で消え去った。それを見届けてだ。
 ミナがだ。静かに言ったのだった。
「本当に。一つの戦いが終わったわ」
「そうね。じゃあ後は」
「他の皆のところに行きましょう」
 見れば戦いはまだ続いていた。戦場の戦いはだ。
 それを見てだ。狂死郎はだ。
 ミヅキにだ。こう声をかけるのだった。
「それで御主じゃが」
「ええ、これからのことね」
「御主はどうするのじゃ?これから」
「巫女に戻るわ」
 こうするとだ。ミヅキは狂死郎に答えた。
「私の本来の姿に」
「ではじゃ」
「それでは?」
「わしと共に来るのじゃ」
 そうしろとだ。彼はミヅキを誘ってきた。
「御主の戦いも見事な舞じゃ。共に舞おうぞ」
「舞う、神の舞いを」
「そうじゃ。舞うのじゃ」
 狂死郎はミヅキにこう述べていく。
「そうするか?どうするのじゃ?」
「少し考えさせてもらうわ」
 ミヅキは即答しなかった。しかしだ。
 狂死郎にだ。静かに言ったのである。
「けれど今は」
「うむ、どうするのじゃ」
「この場で戦うわ。人間として」
「左様か。それではじゃ」
「ええ、二つの世界の為に」
 そのだ。二つの世界の為にだと。ミヅキは顔を上げて言った。
「戦うわ」
「よし、それではじゃ」
 こうしてだった。ミヅキもこの場面でだ。
 戦いに加わった。人間として。
 刹那も邪神も倒れた。しかしそれでもまだ戦いは続いていた。その激しい戦いの中でだ。人間達は次第にだが確実にだ。その手に入れるべきものを手に入れようとしていた。


第百三十七話   完


                          2012・1・14

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