暁 〜小説投稿サイト〜
その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
6-6 ななの初めての練習試合

[8]前話 [2]次話
 10月になっての土曜日、ななのちゃん達は試合でバスに乗って出て行った。僕は、仕事があるし、残った男子の連中が年上の子を中心にグラウンドで練習していたから、何かあった時の為に、離れる訳に行かなかったのだ。

 お昼前、彼女達は帰って来たのだが、暗〜い雰囲気だった。予想された結果だったのだけど、それ以上にショックが大きかったみたいだった。声も元気なく解散していった。

 部屋に帰ると、ななのちゃんも気のせいか元気無かった。

「どうした? まだ 初めての試合だろー そんなに甘くないよ」と、言ったけど、彼女は膝をすりむいていたみたいで傷テープが

「怪我したの?」

「大丈夫 ちょっとね パスを受ける時、こかされた 5対0」

「そうかー しょーがないよな 向こうも遠慮はしないってことだから ちゃんと手当したのか?」

「ウン 試合終わってから 向こうのお姉さんが親切にしてくれて 私 悔しくて泣いていたら あなた達はもっと声を出し合わなければ駄目って キーパーの子が声出してるのに 他の子は知らんぷりじゃぁないって それは監督も言ってた」

「そうかぁー それは練習中も感じるなぁー 監督がもっと声を出し合ってヤレってんのに 声が小さいよ」

「だってさー そんな大きい声 しんどいやん」

「だからよー みんなを励ます意味でも 私はここに居るよって 合図しながら相手に知らせてパスもらうんやー」

「そうかー そんなことも私 わかってへんかってんなー リョウの声 聞き流してたわー」

「まぁ いい経験だよ 又 1か月後 試合やろー 皆で、今回のことを考えて練習すれば 強くなっていくよ」

「ウン 頑張る シュウ 今のシューズ すごく 走りやすい ありがとう」

「そうか それは良かった 将来のなでしこジャパン」

「だからー アホかぁー 私はシュウの飯炊き女にしてもらえればええねんやー」    
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ