暁 〜小説投稿サイト〜
恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
第百三十七話 邪神、封じられるのことその十一
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 そのうえでだ。楓に対して答えた。
「生きるわ。これからも」
「うん、そうしよう」
「お父様の御心を受けて」
「父さんはこうも言ったよ」
 この遺言もだ。二人に告げる楓だった。
「父さんはこれからも僕達の中に生きるって」
「私達の中に」
「この心の中にか」
「そう、そう言ってたよ」
 このうえない感慨と共にだ。二人に告げたのである。
「僕達の中にね」
「そうか。では私達はこれからもだ」
「ええ、そうね」
 月は守矢のその言葉に頷く。そうしてだった。
 こうだ。静かに言ったのだった。
「家族ね、ずっと」
「そうだな」
「それぞれの心故に離れ離れになった時もあったけれど」
 楓もだ。言うのだった。
「もうこれからはね」
「ええ、ずっとね」
「家族だ」
 こう言い合いだ。父と共に生きることを誓った三人だった。それぞれの心の中に生きている彼と共に。
 刹那、そして常世は封じられた。しかしだ。
 アンブロジアとの戦いはそうではなかった。宝珠の持ち主と巫女達はだ。
 邪神を囲み戦っていた。その神の攻撃はだ。
 あまりにも強かった。闇を放ちだ。
 それで彼等を圧倒していた。その闇を受け止めつつだ。
 覇王丸はだ。苦々しげに呟いた。
「へっ、痺れる位に凄いぜ」
「はい、流石は神です」
 ナコルルもだ。ママハハを放ちつつ言う。
「これだけの力があるとは」
「けれどな」
 それでもだとだ。覇王丸は言いだ。
 そのうえでだ。己の構えを取りだ。
 旋風烈斬を次々に放つ。そうしながらだった。
「俺達人間にも意地があるからな!」
「はい、だからこそ!」
「倒すぜ、神様を!」
「何としても!」
 二人は共にだ。写真に突き進みだ。
 そのうえで激しい攻撃を繰り出す。他の戦士達もだ。
 ミナも弓矢を放ちながらだ。仲間達に言った。
「如何に邪神といえども」
「こうして幾度も攻撃を繰り出せば」
「いずれはじゃな」
「そう。倒れるわ」
 こう十兵衛と狂死郎にも返す。
「やがてはね」
「ならば。攻めるのみ」
 ズィーガーはこう結論を出してだ。実際に攻撃を続ける。
「神といえど絶対ではないのならばだ」
「ほら、少しずつだけれど」
 リムルルも氷を放ちつつだ。邪神を見ていた。
「傷が出来てきたから」
「ああ、このままやってやるぜ!」
 覇王丸がまた旋風烈斬を繰り出す。
「勝つのは俺達だ!」
「左様、しかしだ」
 十兵衛も気を放ちながら攻めていた。しかしだ。
 その中でだ。彼は言うのだった。
「我等は今七人だな」
「ああ、それがどうしたんだ?」
「七人で七方を攻めている」
 こう覇王丸に話すのだった。
「だが。それでは一つ足りぬのではないのか」
「八方ってことかい?」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ