第百三十七話 邪神、封じられるのことその九
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まだ戸惑っていた。
その彼に対してだ。父は背中越しに言うのだった。
「楓、御前もだ」
「けれどそうしたら父さんが」
「死ぬというのか」
「折角また生き返れたのに。それじゃあ」
「いいのだ。私は生きるのだ」
生きる、そうなるというのだ。
「御前の中でだ。だからだ」
「いっていうんだね」
「そうだ、いいのだ」
こうだ。嘉神と示現が彼自身に言ったことを我が子に告げたのである。
「私はそれで生きる。だからだ」
「僕は父さんに力を注ぎ込んで」
「常世を封じろ。儀式はそれにより行われる」
常世を封じる、それがだというのだ。
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