第百三十七話 邪神、封じられるのことその五
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司馬尉はだ。戦局を見てだ。こう言うのだった。
「このままだとね」
「はい、敗北ですね」
「俺達のな」
彼女と共にいる于吉と左慈が述べた。
「敵の勢いが止まりません」
「しかもな。歌もある」
彼等から見て敵の劉備達のだ。その歌があるというのだ。
とりわけだ。誰の歌かというとだ。
「あの張三姉妹と劉備玄徳の四人ですね」
「あの四人が一緒に歌うとあそこまで強いか」
「それを何とかすればです」
「戦局はかなり違うがな」
「ええ、そこね」
予想された通りだ。司馬尉達は気付いた。
そのうえでだ。こう言うのだった。
「それじゃあ劉備達のところにね」
「すぐに人を送りますか」
「そうするんだな」
「ならです」
「すぐに送れるぞ」
二人は司馬尉に即座に述べた。
「白装束の同志達はまだ控えがあります」
「連中を送るか?」
「いえ、彼等じゃ駄目ね」
すぐにだ。司馬尉はだ。
目を顰めさせてだ。こう二人に答えたのである。
「おそらく劉備達には護衛がいるわ」
「そしてその護衛がですか」
「かなり強い奴だからか」
「ええ、駄目ね」
普通のだ。白装束の者達を送ってもだというのだ。
「だからここはね」
「誰を送るのですか、それでは」
「一体誰だ?」
「私の妹達を送るわ」
彼女達をだというのだ。
「それでどうかしら」
「確かに。あの方々ならです」
「かなりの妖術も使えるしな」
「ではあの方々を送り」
「そして劉備達をだな」
「ええ、そうするわ」
こう言ってだ。すぐにだった。
司馬尉はすぐにだ。後ろにいる己の妹達にだった。顔を向けて告げた。
「いいわね、劉備達をね」
「はい、わかりました」
「それなら」
こうしてだった。すぐにだ。
司馬師と司馬昭は姿を消した。そうしてだった。
二人はすぐにだ。その劉備達の本陣、舞台に姿を現した。その二人を見てだ。
本陣の兵達、劉備の近衛の者達がだ。即座に身構えたのだった。
「何っ、司馬師と司馬昭だと!?」
「何故ここに来た!」
こう言ってだ。すぐに二人に攻撃を仕掛ける。しかしだった。
司馬師がだ。その右手をだ。
胸の高さで左から右に一閃させた。するとだ。
その右手に刃が現れた。黒い禍々しい闇の刃だ。
それを手にしてだ。兵達を一蹴するのだった。それで言うのだった。
「雑魚に用はないわ」
「そうですね。私達に用があるのは」
司馬昭もその手にだ。杖を出している。その杖で兵達を倒していた。
そうしてそのうえでだ。舞台の方を見てだ。
一直線に突き進む。だがその二人の前にだ。
魏延に馬岱、厳顔達が出て来てだ。そのうえでだった。
「ここは行かせん!」
「通さないわ!」
こう言ってだ。二人との
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