暁 〜小説投稿サイト〜
<ポケットモンスター トライアル・パレード>
1章「新しい旅先」
9話「落とし物は、ポケモンのタマゴ」
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ノは、自分の体に何があったのか直接目で確認しようと、腕や足を見た。
「なんだ、これは。くそ、解けねぇ」
男の両腕と両足には、何かワイヤー状のものが何周にも絡まって拘束されていた。
「さて、ジ・エンドだ。おっさん」
次に、その声を耳にした男は、今の声の主であり、突然現れた奴である人物へと顔を上げる。
ヒョウリだった。
「ヒョウリ」
サトシもヒョウリの顔を見て、そう声を出した。
「やはり、貴様か。くそぉ」
ヤオノは、手足に絡み付いて拘束しているワイヤーの様なものを必死に取り払おうと動くのだが、中々外す事も切ることも出来ない。
「止めとけ止めとけ。ワイヤーで切って血が出るぞ。ワイヤーは、最新のナノ繊維で出来た代物だ。むしポケモンの糸やナノ担任の金属ワイヤーなどを練り合わせて出来てる。人間じゃあ千切るのは不可能だ」
そう言うヒョウリは、自分の左手に握られた物を男に見せる。それは、見たことも無い黒色の長い妙な形をした道具だった。
「くっ」
ヒョウリの説明を聞いて理解したのか、男は悔しい顔をしながら、諦めて大人しくなった。
「ヒョウリ。それ」
サトシが、ヒョウリの手に持つ物について質問した。
「あぁ。これか。これは、俺自家製のボーラシューターって奴だ。スイッチを押すと、この先からワイヤーが発射されて、標的に絡めて動きを封じたり、走れなくする射出式の拘束具さ。最近、警察でも使い始めみたいだが、それより」
そう説明しながら、手に持つその射出器を見せていたが、中断して二人に話かけた。
「お二人さん。無事だったか」
「あぁ」
「はい。タマゴも無事です」
「そうか」
「ヒョウリこそ、グラエナ達とのバトル。大丈夫だったのか?」
「あぁ。俺のルカリオとラグラージで全員ダウンさせた」
そうサトシへ教えると、ヒョウリはヤオノへと歩み寄る。
「さて、ここから俺の仕事だ」
「え?」
サトシは、今の仕事というヒョウリの言葉に理解が出来なかったが、この後の言動で理解する。
「おい」
「!」
ヒョウリは、拘束されて地面に倒れているヤオノに向かい、見下す目で話す。
「俺の質問全て、正直に答えろ。このタマゴは、何のポケモンのタマゴだ?」
ヒョウリは、男に睨みつけながら、尋問を始めた。ヒョウリに、質問をされるヤオノだが、目を逸らして、生返事ですぐさま答えた。
「ふん、さぁな。知らねぇ、ガァァァッ!」
ヤオノが、否定しようとした瞬間、男の足に激痛が走った。ヒョウリは、男の脛を靴の踵で、思いっきり踏みつけたのだ。
「や、辞めろ。いてぇぇぇ」
ヒョウリは、踵をグリグリと回しながら、体重をかけると、男は激しく悶絶する。
「おい。真面目に、俺の目を見て、正直に答えろ」
今度は、ドスの利いた声をしてヒョウリが再度問いただす。それに痛みに耐え
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