1章「新しい旅先」
9話「落とし物は、ポケモンのタマゴ」
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ンセンターがあるから、今日はゆっくり休め」
ヒョウリは、彼女の言葉を真剣に受けず、そう告げて、彼女の腕を掴んで歩かせようとした。
【■すけ■】
また、言葉が聞こえた。彼女は、ヒョウリやサトシの様子を見るも、本当に聞こえていない様子が、伺えた。
【本当に、私だけ?なんで?ヒョウリさんの言う通り、幻聴なの?】
【た■け■】
「まだ、聞こえる」
彼女が、そうボソリと口ずさむと、ヒョウリは心配になった。
「お前、本当に大丈夫か。確か、スズホウに人間用の病院があったから、行った方がいいかもな」
「え?」
自分が、おかしな人間として改めて言われて困惑する彼女。徐々に、本当に自分が幻聴が聞こえる病気なのではと、自分でも疑いたくなっていた。すると、サトシが話しかけた。
「なぁ、マナオ。本当に聞こえるのか?」
「・・・はい。本当に聞こえるんです」
そう言う彼女に、ヒョウリは訪ねる。
「なら、何と言ってるんだ?」
「誰かが、助けを求めてるような」
「助けを求めてる?・・・やはり、俺らには聞こえないぞ。もし、お前の言う通りなら、それは人間の耳に聞こえない上、自然の感覚に優れているポケモンにすら聞こえない。なら、音じゃないってことだ」
ヒョウリは、そう推察する。
「どこからかは、分かるのか?」
「自信はありませんが、あっちの森の奥からだと思います」
サトシに聞かれ、声が聞こえてきたと思われる後方の森へ指を差す。
「よし。行ってみようぜ」
サトシは、迷いなくそう答えると、マナオは驚く。
「!」
「俺は、マナオを信じてる」
「師匠」
サトシが、清々しい顔で、自分を信じてくれた事に、マナオは感銘した。
「ハァー。やっぱり、そう言うか」
サトシの言葉を予想出来ていたのか、急に疲れた顔をするヒョウリ。
「まぁ、誰かが本当に助けていたら、無視するのは余り良い気分になれないし、仕方ないか。1時間だけだからな」
そう言いながらヒョウリは、彼女の腕を離して、腕輪のモニターを表示させて、何かを見始めた。
「それ以上は、無しだ。今後の予定の件もあるが、この森は余り道を外れると厄介なんだ。凶暴なポケモンは、それ程いないが。崖とかあって危険なエリアだからな。いいな、二人共。俺の指示通りに動けよ」
「あぁ」
「はい」
そうして、サトシ達はマナオだけに聞こえた謎の声がする森へと、進んでいた。
「それにしても、一体誰なんだろう」
サトシは、謎の声の主が何者なのか気になった。
「分かりません。ただ、助けてとしか」
「可能性があるとしたら、ポケモンのテレパシー。だとすれば、どの個体か。エスパータイプか?」
「テレパシーか。俺は昔、ポケモンのテレパシーで何度か会話したことあるけど。いろんなポケモンと出来たからな」
「へぇ、お前もテレパシー経
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