第九十一話 合宿打ち上げその十一
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「流石に」
「だからね、最近の魔法少女ものもね」
こちらもというのだ。
「最近はね」
「結末はハッピーエンドね」
「救いのあるね」
「そうしたのなのね」
「登場人物の誰かが犠牲になっても」
そうなったとしてもというのだ。
「全体的にはね」
「ハッピーエンドね」
「だからいいのよ、鬱展開で最後も鬱でした」
「何それってなるわね」
「アニメでもあったけれど」
そうした結末と展開の作品なというのだ。
「サスペンスで主人公刑事なのに敵は異能系バトルのラスボスみたいなのでやりたい放題で誰も勝てなくて」
「敵生き残って終わり?」
「そう、もう最悪だったわ」
「脚本家さんに問題あったのかしら」
「原作もそうみたいだから」
「滅茶苦茶強い敵が出て」
「やりたい放題でね」
それでというのだ。
「登場人物の誰も勝てなくて倒されるだけで」
「それで終わり?」
「そう、主人公何も出来なくてね」
「書いてる人の神経疑うわね」
「そんな作品は実際非難轟々だったし」
その敵と展開それに結末にというのだ。
「やっぱり鬱展開や鬱設定であればある程ね」
「結末は幸せだとね」
「嬉しいわよね」
「その通りね」
クラスメイトもそれはと答えた。
「王道と言えば王道だけれど」
「王道、ありきたりね」
「けれどそれがいいのよね」
「普通のあらすじとか結末が嫌でね」
「誰も考えつかない様なものにするとか」
「何かかえってね」
そうした風にすると、というのだ。
「おかしくなるかもね」
「普通は嫌とか思って創作したら」
「そう、例えば走れメロスでメロスが途中で諦めたら」
そうした展開になればというのだ。
「セリヌンティウスは処刑されてね」
「何それ、ってなるわね」
「太宰は思いきり叩かれてたわ」
「そうよね」
「変な人だとそうした展開にすると思うけれど」
それでもというのだ。
「逆にね」
「酷い風になるのね」
「そんな走れメロス誰が読むのか」
あの展開と結末でなく、というのだ。
「もうね」
「読まないわね」
「そうでしょ」
こうクラスメイトに話した。
「それこそ」
「そうよね」
「そう考えたら」
まさにというのだ。
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