第九十一話 合宿打ち上げその七
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「煙草もお酒もしないで菜食主義で読書と音楽鑑賞が趣味で」
「私生活真面目?」
「しかも女の人にも清潔で贅沢もね」
「しなかったの」
「何か私生活は凄く真面目だったらしいのよ」
「意外や意外ね」
「そのことはよかったかもね、画家になってたら」
彼の本来の希望通りにというのだ。
「美大に合格してね」
「あの人美大不合格なってね」
「それで画家になりそびれたけれど」
「画家になってたら」
「凄く真面目で素朴な」
「そんな画家になってたのね」
「結構芸術関係って破天荒な人が多いイメージあるでしょ」
咲はこう話した。
「ゴッホとかモーツァルトとかね」
「モーツァルトは相当だったので有名よね」
「ゴッホだってね」
「そうそう、ピカソだってね」
「けれどヒトラーはね」
この人物はというと。
「そうした人だから」
「生活自体は真面目だから」
「美大に受かっていたら」
若き日の彼の希望通りにというのだ、不合格になり続けた理由は当時のウィーンの絵画と彼のそれの作風が違っていたからだという。
「もうね」
「画家にしては珍しい普通の人だったのね」
「人種的偏見も問題にならないしね」
画家ならというのだ。
「それならね」
「画家になったらよかったのね、ヒトラーは」
「そう思うわ、ただ頭は滅茶苦茶よくて」
ヒトラーのこのことも話した。
「どんな難しい本も読破して記憶力もね」
「よかったのね」
「一度聞いたことは忘れない位ね」
「そこまでだったの」
「知能指数も高かったそうだし」
ナチスでは他にはゲッペルスがこのことで有名である。
「頭はね」
「よかったの」
「だから独裁者にもなれたのよ」
「頭もよかったから」
「勘も凄かったしね、あともてたそうよ」
「あれっ、もてたの」
「だって支持した人の半分が女性で」
選挙で彼に投票した人達つまりドイツの有権者のだ。
「そう考えたらね」
「ヒトラーはもてたの」
「いつも女の人からもプレゼントが山積みだったそうだし」
それだけ贈られていたのだ。
「もう女の人達から声援もね」
「贈られていたの」
「ルックスも悪くなかったしね」
「あっ、不細工じゃないわね」
クラスメイトもヒトラーの外見を思い出して答えた。
「言われてみれば」
「背も実は一七〇超えてたし」
「小さくなかったのね」
「一七二か一七五あって」
当時のドイツ人の平均程だったという。
「別にだったみたいよ」
「よく小さかったって言われるけれど」
「その実はね」
「少なくとも今の日本じゃ高い方ね」
「映像とか見たら他の人と比べて小さくないでしょ」
「そういえば」
クラスメイトは言われて気付いた。
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