第二十六話
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第二十六話 書き終えて
博士は三通の挑戦状を書き終えてだった。
それを投函してからだ、研究所に帰って小田切君に言った。
「これでよしじゃ」
「あの、何て言いますか」
小田切君はポストから戻って来た博士に言った。
「ごく有り触れた」
「日常の様じゃな」
「そうなんですが」
「まあ戦いになるとな」
「やっぱり日常的じゃないですね」
「そうなるが」
それでもとだ、博士は小田切君に話した。
「今はじゃ」
「日常ですか」
「そうじゃ、では今はくつろいでな」
「そうしてですか」
「その辺りのチンピラを捕まえてな」
そうしてと言うのだった。
「生体実験を楽しむか」
「いきなり日常じゃないですね」
「そうかのう」
「生体実験ですよ」
小田切君はそれ故にと話した。
「それの何処が、ですよ」
「日常か、か」
「くつろいでか」
「趣味を満喫するからのう」
博士は何でもないといった口調で答えた。
「だからじゃ」
「もうですか」
「くつろいでな」
博士にとってはというのだ。
「日常をじゃ」
「過ごす感じですか」
「そうじゃ」
こう言うのだった。
「あくまでな」
「そうなんですね」
「ではちょっと出てな」
外出してというのだ。
「一人捕まえて来る」
「それで生体実験の後は」
「当然嬲り殺しじゃ」
博士は笑って答えた。
「いつも通りな」
「そうなんですね」
「では行って来る」
「じゃあ」
「それではな」
こう言って外出してその辺りの生きていても無駄なチンピラを捕まえてだった、博士は生体実験を楽しんだのだった。
第二十六話 完
2023・1・7
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