第三幕その七
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「いいよ」
「それは何よりです、それで今夜ですが」
トミーは晩ご飯のお話もしました。
「ピーマンに茄子をベーコンと一緒に炒めて豆苗のおひたしもです」
「出してくれるんだね」
「お味噌汁は夜の分もありますから」
こちらもというのです。
「それで鮎がメインです」
「あっ、鮎なんだ」
鮎と聞いてです、先生は思わず笑顔になりました。
「それはいいね」
「はい、安かったので」
トミーは先生ににこりと笑って答えました。
「それでです」
「ご飯のおかずにしてだね」
「そしてお酒の肴にもです」
「していいね」
「はい」
こう先生にお話するのでした。
「お静さんからお酒頂きましたね」
「さっきね」
「それを飲まれてはどうでしょうか」
「鮎を肴にして」
「他には柿ピーもありますし」
「それではそうさせてもらうね」
「それでは」
先生は笑顔で頷いてでした。
今はお好み焼き定食を食べます、そしてです。
午後も論文を書きます、そうして五時前にでした。
「完成したよ」
「両生類の論文がだね」
「完成したね」
「脱稿したのね」
「そうなったよ」
傍にいる動物の皆に笑顔で答えました。
「よかったよ」
「今回の論文も完成したんだね」
「じゃあ後は見直して」
「それで誤字や脱字がないかチェックして」
「そうしてだね」
「うん、学会に提出してね」
そうしてというのです。
「発表するよ」
「またそうするね」
「先生いつも論文書いてるけれどね」
「どの論文もちゃんと最後まで書いて」
「それで発表しているね」
「学者は論文を書くことが仕事だよ」
先生は言いました。
「まさにね」
「だからだね」
「先生は論文を書き続けてるね」
「そうしているわね」
「それに僕は色々な学問に励んでいるからね」
医学そして生物学だけでなくです。
「工学や理学、数学に文学とね」
「哲学に法学、経済学に」
「それに社会学」
「神学にも励んでいるわね」
「ここで大事なのは医学とね」
この学問と、というのです。
「神学だよ」
「その二つだよね」
「少なくとも欧州の学問ではそうだね」
「神学と医学が学問の幹で」
「他の学問は枝だね」
「文系は全て神学からはじまっているよ」
まさにというのです。
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