第十話 固絆その十
[8]前話 [2]次話
「その中に入らないとです」
「食べることは出来んわ」
「そうですね、じゃあ」
「地球をか」
「人間は壊せるか」
それが可能かというのだ。
「果たして」
「そう言われるとな」
「ちょっとどうかってなりますね」
「そやな」
「ですがその表面のことが大事ですね」
征一狼は話した。
「結局は」
「殻の部分だけでもですか」
「そこにいる環境、地球のそれをです」
「地の龍の人達は大事に思っていて」
「それで、です」
「そこを汚して滅びる原因になる人間をですか」
「滅ぼすつもりなので」
護刃に枝豆を食べつつ話した。
「要するに」
「そうなんですか」
「はい、そこは見解の相違でしょう」
「私達と地の龍の人達の」
「そうでありますから」
見解の相違、それがある故にというのだ。
「僕達は戦うのです」
「そうですか」
「はい、地球の表面のことで」
「人間か環境か」
「そうしたお話なのでしょう、ですが僕は信じています」
護刃に微笑んで話した。
「人間は必ずです」
「必ず、ですか」
「地球を護ります」
そうするというのだ。
「環境もです」
「ちゃんとしますか」
「人間は愚かであると共に聡明であり」
その双方の面を持っていてというのだ。
「そしてです」
「そのうえで、ですか」
「悪と善を両方持っています」
「それが人間ですか」
「そして僕は人間の聡明さと善を信じています」
こちらをというのだ。
「地球がそしてそこにいる多くの命が苦しんでいるのを見れば」
「それで、ですか」
「その二つに向かいます」
「そうした心を思い出して」
「そうなりますので」
だからだというのだ。
「僕は天の龍として戦い」
「人間を護るんですね」
「そうです」
白ワインを飲んで話した。
「それが僕の考えです」
「そうですか、人間はそうしたものですか」
「はい、そしてこの地球の中で」
「生きていかれますか」
「最後の時まで」
微笑んでの言葉だった。
「そうしていきます」
「じゃあ私も」
是非にとだ、護刃も頷いて応えた。
「戦います、ただ私は」
「何でしょうか」
「皆、人間も他の生きものも地球も大好きですから」
それ故にというのだ。
「皆を護る為に」
「戦いますか」
「皆が笑顔でいられる様に」
征一狼に話した。
「そうしていきます」
「そうしたお考えですね」
「駄目でしょうか」
「いえ、いいお考えです」
征一狼は護刃の考えを彼女の口から聞いて微笑んで答えた。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ