暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第107話 失敗を恐れるな!膳王が語る天才の失敗!
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屋はフルコースにレベルの高い食材を入れて自信の力を見せつける奴もいる。


 だが結局はユダさんの言った通りその人間が美味しいと思った食材を入れるのがフルコースだ。


 俺もたくさんの食材を食べてきた。既に決定してある『虹の実』や『BBコーン』より捕獲レベルの高い食材も食べてきた。


 でもそれでフルコースを変えようとは思わない、どちらも俺が心から納得して選んだ食材だ。それがフルコースなんだ。


「深い言葉ね、私ってば高い食材が美味しいって思いこんでいたけど、思えば『フグ鯨』は私が初めて食べたG×Gの食材でフルコースにしたいって思ったんだもの。今ではそれ以上のレベルの高い魚を食べたけど変えようとは思わないもの、納得だわ」
「わたくしも『BBコーン』をサラダに入れました。自分の弱さを受け入れて一歩を踏み出せた日に食べた思い出の食材ですから。そこに捕獲レベルなんて関係ないですわね」


 リアスさんは初めてG×Gに来て食べたフグ鯨を魚料理に、朱乃は自分の過去を俺に話して一歩を踏み出せた日に食べたBBコーンをサラダに入れたらしい。


 二人にとってそれが思い出の味だからだ。


「このフルコースはワシのコンビであったゼンが世界中の人々の病を治したいという願いが込められておる。ワシにとっても最も思い出深いフルコースじゃ」
「えっ、ユダさんにコンビがいたんですか!?」
「それって超特盛のニュースじゃない!膳王ユダは決してコンビを組まない人で有名なのに!」


 ユダさんの口からゼンという名が出て俺とティナは滅茶苦茶驚いた。


 ユダさんは親父と同じで決してコンビを持とうとしなかった、そもそもユダさんなら自分で食材を捕獲できるから必要すらないと思われていたが……コンビがいたのか。


「少しワシの昔話に付き合ってくれんか?」


 ユダさんはお茶を入れながら俺達に昔話に付き合ってほしいと言った。ユダさんの話はとても貴重なものだ、ぜひ聞かせてもらおう。


「あれはワシがまだ自身の店を持っていなかった若き時代の事じゃ。ワシは薬膳料理を究める為にある料理人の弟子として活動していた。ワシはその料理人の技術を次々に会得していき周りから天才だと言われていた。ワシ自身もそれを肯定し自分に出来ないことはないと己惚れていたんじゃ」
「ユダさんがですか?」
「ワシも人間じゃよ、己惚れもするさ」


 俺は思わず驚いて話しを折ってしまった。だってあの1ミリのミスすらしないと言われているユダさんが己惚れるなんて想像がつかなかったからだ。


「当時のワシは直ぐに店を持てると思っておった、じゃが老師は決してワシに看板を譲ろうとはしなかった。ワシは老師に何故と聞くと老師はこう答えた。『おぬしは
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