第十話 英雄もまたその四
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「サイコ殺人鬼が」
「そやな」
「理性なくてな」
神話の登場人物のほぼ全員がだ。
「欲望の赴くまま行動するな」
「飲んで食ってな」
「そしてそっち方面もな」
「ゼウス神だけやなくてな」
「ほぼ全員な」
まさにとだ、メルヴィルは苦笑いで述べた。
「ついカッとしてでな」
「下半身に人格がないな」
「神格もな」
人も神もそこは同じであるのだ。
「それでほぼ確実にその後でな」
「子供出来るな」
「あれや、血縁関係どないなってるねん」
メルヴィルは半分真顔で半分笑って話した。
「一体」
「あれやろ、もうな」
「それこそか」
「そや、日本のそうしたゲームみたいにな」
リーも話した。
「そうした風にな」
「なってるんやな」
「そやろ、もう誰彼なしやからな」
ギリシア神話の性的な関係はというのだ。
「そもそも当時は兄妹姉弟でもな」
「結婚してたな」
「ゼウス神とヘラ女神も兄妹やろ」
「そやな」
尚最初は姉弟であった、これは彼等の親神クロノスが妻が生んだ子達が自分を脅かすと言われていたので生まれた傍から飲み込みゼウスだけが逃れられその後で吐き出させられて生まれたからである。ヘラは産まれてすぐに父にそうされていたうちの一柱だったのだ。
「そう考えたらな」
「多少のな」
「えげつない血縁関係もやな」
「あるやろ」
「そやねんな」
「そういえばこの世界の人界そうした話ないな」
羅は冷静に述べた。
「神様がわざわざな」
「ギリシア神話の様にですね」
道具屋の親父が応えた。
「そうしたお話が」
「ああ、ないな」
「人界にもそうしない様にです」
「なったんやな」
「そうなのです」
「残酷なこともせん様になって」
「そのうえで」
さらにというのだ。
「あくまでそのお相手は」
「ギリシア神話の神界でか」
「あちらは天界、海界、冥界とありますが」
そのそれぞれの世界をゼウス、ポセイドン、ハーデスが治めているのだ。
「その三つの世界で、です」
「やってるだけか」
「他の神話や宗教の世界に来られても」
それでもというのだ。
「そうしたことはされないです」
「遊ぶだけか」
「そうなのです」
こう羅に話した。
「あの方々も」
「まあ節度はあるってことやな」
「はい、他の神霊の世界と人界はです」
「人界は守護する世界でもな」
「そうした干渉をしてはいけない世界だとです」
その様にというのだ。
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