第百三十六話 戦士達、陣を破るのことその十
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りましたし」
「こちらの士気も普通にやるよりあがりました」
まさにだ。孔明達の読み通りだった。それでだった。
だがここでだ。孔明と鳳統はこんなことも言った。
「ですが。それ故にです」
「彼等もこの舞台を狙って来ることが考えられます」
敗因になるものは潰しておく、戦における鉄則だった。
だから闇の勢力もだ。そうしてくることが考えられるというのだ。
「今こうして総攻撃で彼等の考える余裕、戦場全域を見る余裕を奪っていますが」
「ですが少しでも気付かれればです」
ここに攻めて来ることもだ。考えられるというのだ。
そしてだ。軍師二人はさらに話すのだった。
「司馬尉仲達ならそこにです」
「気付くことが考えられますので」
「そうよね。あいつ頭だけはいいから」
馬岱はあえて嫌悪を込めて述べた。
「それも考えられるわよね」
「そうだな。しかも駒はある」
魏延もここで言う。
「あの女には妹達もいる」
「ええ、司馬師と司馬昭がね」
「来るならだ」
魏延はここで己の金棒を握った。馬岱もその槍を握る。
そうしてだ。猛獲もここで言うのだった。
「何か気配を感じるにゃ」
「えっ、気配!?」
「ではまさか」
「何か物凄く嫌な気配を感じるにゃ」
こう軍師二人に話すのだった。
「だからにゃ。ここは気をつけるべきにゃ」
「そうね。敵にとって私達の今の歌はかなり辛いから」
「桃香様だけじゃなくて袁術さん達もね」
彼女達への襲撃もだ。考えられるというのだ。
それでだ。余計にだった。
「それなら。舞台の警護を今まで以上に固めて」
「備えないと」
こう話してだ。彼女達も敵に備えるのだった。後方にいながらだ。戦いは佳境になろうとしていた。そして後方でもだ。戦いとは無縁ではなかったのだ。
第百三十六話 完
2012・1・12
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