第七十話 平和だろその二
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「それでアフリカどれだけボロボロになったか」
「戦争で」
「変な独裁者が出たりね」
アフリカは一九六〇年の多くの国が一斉に独立したアフリカの年から私利私欲にまみれ国民も国家も目になく私利私欲のみを貪る独裁者に悩まされてきた、中央アフリカで皇帝になったボカサもその一人である。
「それでその独裁者も戦争引き起こすし」
「最悪の展開ね」
「それでね」
そのうえでと言うのだった。
「平和だったらね」
「それが一番ね」
「それで変な独裁者が出ないなら」
それならというのだ。
「もっとよ」
「いいのね」
「国民所得の一億倍位の資産持ってる大統領とかね」
「一億って」
「国民の平均所得のね」
「それの一億倍ね」
「こんなのもいたから」
コンゴの大統領がそうだったという。
「国民は餓えていて自分は宮殿に住んで」
「そのまんま北朝鮮ね」
「そっくりでしょ、それで戦争もよ」
「したりするのね」
「それでその戦争がね」
「酷いから」
「ケニアは平和でよかったと思うけれど」
自分の国はというのだ。
「日本も何だかんだでね」
「平和だから」
「いいわ、全く戦争するより」
ケニアから来た娘は顔を顰めさせて話した。
「お金儲けの方がね」
「いいっていうのね」
「ずっとね」
それこそというのだ。
「そう思うわ」
「そういうことね」
「いや、武器売ってね」
「戦争煽るとね」
「もうあちこち大変なことになるでしょ」
「ええ、それこそね」
「けれど歯磨き粉とか歯ブラシでもね」
こうした生活用品をというのだ。
「売ってるとね」
「平和に設けられるわね」
「何かのサイボーグの漫画の悪役みたいに」
「黒い幽霊な」
「そんなことすると」
「武器売って」
「もう大変なことになるから」
だからだというのだ。
「止めて欲しいわ、まあ軍需産業って実はあまり儲からないっていうけれどね」
「みたいね、どうやら」
留奈もそれはと応えた。
「これが」
「そうらしいわね」
ケニアから来た娘もそれはと言った。
「実際は」
「だから商売する人は」
「武器売って戦争煽るよりも」
「それよりもね」
まさにというのだ。
「平和によ」
「歯磨き粉とか売ることね」
「そうでしょ、というか戦争って商売の敵みたいね」
「だって戦争しているところなんて危なくてね」
言うまでもなく砲弾が飛び交うからだ、これ程物騒な場所もない。
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