第八十三部第三章 今だ目覚めずその七十
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「そのうえでだ」
「さらにですね」
「その連合を乗り越える」
「そうしますね」
「今度は」
「そうだ、我々はその兵器においてもだ」
そちらでもというのだ。
「まずは造りな」
「そこからはじめ」
「無理と思い諦めずに」
「造っていき」
「そうしてですね」
「何時かは乗り越えるのですね」
「日本は我々の足元にも及ばない国だった」
技術、そして国力でだ。明治維新の頃の日本は欧州の大国達から見るとまさにほんの小さな国に過ぎなかった。
だがその日本がとだ、タンホイザーは話した。
「百年少しでだ」
「それぞれ戦争がありましたが」
「そのことがあってもでしたね」
「日本の成長は著しく」
「そして、でしたね」
「その百年と少しで欧州のどの国よりも大きくなり」
そうなってというのだ。
「そしてだ」
「さらにでしたね」
「今ではですね」
「日本一国でエウロパの十倍以上は優にある」
「それだけの国力がありますね」
「そうした怪物になった」
エウロパから見た日本はそれだけの存在だ、無論それはアメリカや中国といった連合の他の大国にしても同じことである。
「まさにな」
「左様ですね」
「あの国はですね」
「そこまでの国になりましたね」
「あっという間に我々を越えて」
「今ではです」
その日本がというのだ。
「エウロパがどれだけでも入る」
「十個以上は入る国になりましたね」
「そうなった」
タンホイザーは応えた。
「ほんの小国だったのがな」
「信じられない話ですが」
「全て事実ですね」
「そしてそれは連合全体がですね」
「そうした国ですね」
「まさに」
「植民地だったというのにだ」
その日本がというのだ」
「今や人口だけでなくな」
「技術もですね」
「そちらもですね」
「発展し」
「我々を遥かに凌駕する」
「そうなりましたね」
「そうか、だからだ」
それ故にというのだ。
「今度は我々がそうするのだ」
「ではですね」
「今からですね」
「その兵器についても調べ」
「そして、ですね」
「そのうえで、ですね」
「まずは造ることだ」
こう言ってだった、タンホイザーは周りと話をした後彼が苦手とするデスクワークに専念した。だが。
仕事の後でだ、彼は自宅で夕食と入浴の後趣味の時間を過ごした。瓶詰の船を瓶の中において少しずつ造っていくが。
それを見てだった、妻のエリザベートは言った。
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