第百三十六話 戦士達、陣を破るのことその七
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そして動きが止まっていた。それを見てだった。彼は言うのだった。
「この状況だからな」
「敵ね」
「遂に来るわね」
「楽しみだよな」
実際に楽しげに笑って言う社だった。
「来るぜ、奴等がな」
「さて、それなら」
「戦うわよ」
バイスとマチュアも楽しげに応えてだ。そうしてだった。
彼等は身構える。そのうえで来るであろう連合軍を待っていた。
しかし十絶陣の衝撃を受けて軍全体は動きが止まっていた。損害以上にだ。
動きが止まり白装束の者達は呆然となっていた。そしてそれをだ。
孔明は見逃さなかった。彼女はすぐにだった。
鳳統と顔を見合わせ頷き合いだ。そしてすぐに劉備に言った。
「今です!」
「勝利の時です!」
「ええ、わかったわ!」
そしてだ。劉備もだ。
二人の言葉に強い表情で頷きだ。こう全軍に告げた。
「全軍攻撃です!」
「わかりました!」
「わかったのだ!」
関羽と張飛が同時に頷きだ。そのうえでだ。
全軍が一気に動く。まさに大地が動いた。
そしてその大地が大きく揺れつつだ。白装束の軍勢に殺到するのだった。
まずは弓が放たれる。そしてそれぞれの気や術が。
その中でだ。アクセルもだ。
両手をこれでもかと振り回しだ。トルネードアッパーを繰り出しつつ叫んでいた。
「これで終わりだ!」
「ああ、行くぜアクセル!」
隣にいるマイケルもだ。同じ様に竜巻を繰り出しつつアクセルに応える。
「この戦いでな!」
「全て終わりだ!」
こう叫びつつ竜巻を繰り出してだ。白装束の者達を撃つ。そしてだ。
騎馬隊も突っ込む。その先頭には夏侯姉妹がいた。
妹は隣にいる姉にだ。こう言った。
「姉者、この戦はだ」
「わかっている、全力でだな」
「我等の全ての力を出す。そしてだ」
「勝つ!」
その大刀を手にだ。言う夏侯惇だった。
「そして天下に泰平をもたらす!」
「そうだ、行くぞ!」
「はい、必ず!」
「ここまで来たらやるぜ!」
顔良に文醜もだ。夏侯姉妹と共にだ。
騎馬隊を率いて敵陣に突撃する。曹仁や高覧達もだ。
その騎馬隊の総指揮はだ。袁紹と曹操が務めていた。その二人もだ。
陣頭に立ちだ。それぞれの剣や鎌を手にしてだ。駆けていた。
「行きますわよ華琳!」
「ええ、麗羽わかってるわ!」
曹操もだ。今は顔が上気していた。
そして鎌を手にして突撃しながらだ。こう言うのだった。
「だから貴女もね」
「死ぬな、ですわね」
「死んだら絶対に許さないわよ」
敵軍を見据えながらだ。袁紹に言うのだった。
「これからもずっとね」
「一緒ですわね」
「宦官の家の娘も」
「妾の娘も」
「ここまでなれたんだから」
「ですわね。だからこそ」
今とな
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