第百三十五話 十三、知恵を出すのことその五
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「この司馬尉仲達の最高の術はね」
「ではだ。そろそろだな」
「既に用意はできています」
于吉が微笑み二人に答える。
「彼等が十絶陣を破ろうとしそれに失敗した時に」
「攻めましょう」
「彼等の後ろに回り」
そうしてだとだ。于吉はさらに話す。
「その補給路を断ち糧食等を燃やした上で」
「攻める。そうしてね」
「私達が勝ちますね」
「必ずね」
司馬尉達も勝利を確信していた。そのうえでだ。
司馬尉は己の陣に絶対の自信を見せていた。だが、だ。
人形達が十絶陣の中で消え去ったのを見届けてだ。徐庶はだ。
確かな声でだ。こう劉備に言ったのだった。
「わかりました」
「陣のことが?」
「はい、それぞれの陣は見せてもらいました」
こう言う。見れば表情も確かなものだ。
その顔でだ。劉備に言ったのである。
「後はまさにです」
「それぞれの属性を衝くのね」
「すぐに主だった方々を集めて下さい」
劉備にこうも言った。
「そしてそれからです」
「わかったわ。それじゃあ」
劉備も徐庶のその言葉に頷きだ。そのうえでだった。
すぐにだ。双方の世界の面々が天幕の中に集められてだ。そうしてだった。
徐庶はだ。劉備の横から一同に話したのだった。
「十絶陣のことはわかりました」
「それで、なんだな」
「はい、それぞれの陣にはやはり属性があります」
「そしてその属性の弱点の属性で攻める」
「そうしてなのね」
「敵陣を破ります」
そうするとだ。徐庶は一同に説明した。
「これで勝てます」
「それはわかった」
八神が徐庶の言葉に応えて述べた。
そしてそのうえでだ。彼女にこう尋ね返したのだった。
「ではどいつがどの陣に行くのだ」
「そのことですね」
「そうだ。それはどうするのだ」
「今からお話します」
徐庶ははっきりとした声で八神に答えた。
「陣の名前はそれぞれわかりませんが」
「それでもか」
「とりあえずの名前は決めたいと思います」
名前、そこからだった。
「それぞれの属性に合わせてですが」
「では言ってみろ」
「まずは急にお人形が倒れ動かなくなった陣です」
そしてだ。そこから煙の如く消え去ったのだ。
「あれはおそらく魂を抜かれたものと思います」
「あれっ、人形やで」
李典がここで徐庶に突っ込みを入れた。
「それでも魂あるんかいな」
「見事な作りならです」
それもあるというのだ。
「ましてや動けばです」
「そえでそうなるんかいな」
「魂はあらゆるものに宿ります」
それ故にだというのだ。
「ですから」
「成程なあ。そういうものなんやな」
その話を聞いてだ。李典はだ。
腕を組み納得した顔になってだ。それで言うのだった。
「いや、かなり
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