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八条学園騒動記
第六百九十一話 それぞれの鱒料理その二

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「案外ね」
「凝ってるね」
「そうよね」
「まあ我が国のお料理がね」
「連合一時間をかけないって言われてるそうだし」
「もうお魚は鱗を取って」
 流石にこれは取る。
「そしてね」
「そのうえでね」
「一気に焼くか煮る」
「内臓だって」
 これもというのだ。
「取らないでね」
「そのまま食べるのが」
「我が国よ」
「牛の丸焼きなんてのも」
「食べるしね」
「勿論内臓ごと」
 脳や目、蹄の部分もそこには入る。
「食べるわ」
「そうだね」
「骨だってね」
 この部分もというのだ。
「使えるし」
「スープのだしになるよ」
「牛にしても」
「鶏や豚がそうで」
「中華料理では常よね」
「それで我が国だと」
 ベンはケイトに話した。
「牛でもだよ」
「だしを取るわね」
「そちらの骨でね」
「そうよね」
「まあ連合全体でね」
「そうしているわね」
「生きものは命があるから」 
 だからだというのだ。
「食べるにあたっては」
「もう何でもね」
「本当に捨てるところなく」 
「骨まで使わせてもらう」
「そうしているよ」
「それがいいのよね」
「だからカナダ料理でもね」
 こちらでもというのだ。
「捨てないんだよね」
「生きものを隅から隅まで食べるわね」
「熊にしても」
 この生きものでもというのだ。
「骨までだよ」
「食べているわね」
「そう、そして」
 それでというのだ。
「無駄にしていないよ」
「本当にそうよね」
「これはいいことだよ」
「あれよね」
 今言ったのはクララだった。
「熊の掌なんてね」
「珍味中の珍味だよ」
「だから無駄にしないわね」
「中華料理でも有名だしね」
 熊の掌は珍味としてだ、フカヒレそして燕の巣と並ぶ中華料理における三大珍味の一つとされている。
「我が国でも食べるし」
「カナダでもよね」
「内臓だってね、ただね」
「ただ?」
「生ではね」 
 これではというのだ。
「食べたら駄目だよ」
「熊の内臓は」
「何か漫画でね」
 ベンはさらに話した。
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