第一章
[2]次話
秋山真之式仕事方法
新田元黒髪をショートにして面長で落ち着いた顔立ちで一七〇位の背で痩せた体格の彼は八条化粧品広島支社営業部のエースである。
成績は毎年トップでいつもそのことを社会でも評価されているが。
彼の後輩である矢田夏織大きな明るい目に茶色のロングヘア色白の細いホームベース型の顔で一五七程の背の彼女はいつも言っていた。
「何で先輩がいつも営業トップなんですか」
「何でって言われてもな」
新田は夏織に社会で言われて朴訥とした顔で応えた。
「俺は俺のやり方でな」
「お仕事されてるだけですか」
「そうだよ」
三期下の後輩に話した。
「それだけだよ」
「それだけって先輩あまり会社の外に出て」
「動いてないか」
「最低限の動きで」
それだけでというのだ。
「トップって」
「そういえば矢田さんいつも動き回ってるね」
「何でも足で稼げって言われてましたから」
学生時代ずっと陸上部だった夏織はこう答えた。
「ですから」
「それで営業成績いいんだね」
「いつもトップの先輩に言われたくないです」
むっとした顔での返事だった。
「全く以て」
「それでなんだ」
「はい、もうです」
それこそというのだった。
「先輩には負けたくないですし」
「二位だしね、けれど新入社員で二位ってね」
「何でも一番になりたいんです」
夏織は強い顔と声で言い切った。
「どうせやるなら」
「だから一〇〇メートルで国体にも出られたんだ」
「高校、大学と」
「凄いね」
「結局負けたから残念です」
国体でというのだ。
「全く。ですが」
「俺になんだ」
「絶対に勝ちますから」
こう言って必死に頑張るのだった、だがずっと営業成績は新田に負け続けていて悔しい思いをしていた、それでだった。
ある日二人の共通の上司である主任の小松理恵面長の顔で長い黒髪を後ろで束ねた楚々とした優しい顔立ちの一六五程の背で膝までのタイトスカートのスーツが似合う結構なスタイルの彼女に言った。
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