第二幕その十二
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「これからね」
「あの人のところに行って」
「そのキャットフードをいただくんだ」
「それでパーティーを開くのね」
「そうなんだ」
「猫又もキャットフード好きなんだ」
ジャックは猫又のお話を聞いて思いました。
「そうなんだ」
「だって猫だよ」
猫又はジャックに当然という口調で答えました。
「だからね」
「それでなんだ」
「そう、猫が食べるものが好きで」
それでというのです。
「キャットフードもだよ」
「好きなんだ」
「あとお魚も好きだよ」
こちらもというのです。
「鶏肉もミルクもね」
「本当に猫だね」
「マタタビだって好きだしね」
こちらもというのです。
「尻尾が二本あって妖術も使えるけれど」
「猫なんだね」
「そのことは変わらないよ」
「本当に同じだね」
「ただ普通の猫と違って」
こうも言う猫又でした。
「踊りがね」
「好きなんだ」
「後ろ足で立って」
そうしてというのです。
「そのうえでね」
「踊るんだ」
「それが好きなんだ」
「猫又はそうなんだ」
「それで人に踊りを見せることも多いよ」
そうしたことも行うというのです。
「僕達はね」
「ただ踊るだけじゃなくて」
「そうしたこともするよ」
「それを人に言ったら駄目なのよね」
恵梨香はこう言いました。
「そうなのよね」
「えっ、人に踊りを見せて!?」
「ええ、それで見た人がそれを誰かに言うことはね」
そうしたことはというのです。
「駄目なのよね」
「そんな話聞いたことないよ」
「これを言ったら祟られるとか殺されるとか」
「そんなことないよ」
猫又は恵梨香のそのお話をきっぱりと否定しました。
「オズの国ではね」
「ないの」
「外の世界にはあるんだ」
「何かそんなお話を聞いたことがあるわ」
「オズの国にはないよ」
「そうなの」
「外の世界でもそんな悪い猫又いるのかな」
逆にこう言うのでした。
「怖いね」
「殺して食べてその人に成り代わったりとか」
「あるんだ」
「それでどの猫又も最後はやっつけられるけれど」
「オズの国では絶対にないから安心して」
そこはちゃんと言うのでした。
「絶対にね」
「この国ではないのね」
「悪人がいないからね」
「悪い妖怪もいないの」
「そうだよ」
そうした国だというのです。
「だから安心してね」
「ふと思い出したけれど」
「それでもだよ」
「オズの国だから」
「いないよ」
猫又は笑顔で答えました。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、安心してね」
そのうえでというのです。
「僕達と付き合ってね」
「わかったわ」
恵梨香は猫又の言葉に笑顔で頷きました、そうしてです。
彼と笑顔で別
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