第二幕その十
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「幾らでも食べられます」
「そうね、では今はね」
「皆で、ですね」
「お腹一杯食べましょう」
「美味しく」
こうお話してでした。
食べられる人達は皆で食べていきます、そしてでした。
お昼ご飯の後でまた出発しました、するとです。
暫くして先から誰か来ました、それは誰かといいますと。
猫でした、一匹のトラ猫がてくてくと歩いていますが尻尾は二本です。ガンプはその猫を見て言いました。
「あれっ、あの猫は」
「あれは猫又だよ」
教授が答えました。
「外の世界では五十年生きるとなるね」
「そうした猫なんだ」
「日本の妖怪だよ」
こうお話するのでした。
「別に何ともないよ」
「普通の猫と同じかな」
「妖術とかを使えるけれど」
それでもというのです。
「その行動はね」
「猫と変わらないんだね」
「そうだよ」
その猫又も言ってきました、若い男性のちょっとダミ声になった声です。
「僕達は猫のままだよ」
「そうなんだね」
「猫又でもね、ただね」
「ただ?」
「僕は最初から猫又なんだ」
「ああ。オズの国では歳を取らないからね」
「だから五十年経ってもね」
そこまで生きてもというのです。
「猫は猫でね」
「猫又は最初からだね」
「猫又だよ」
「そうなんだね」
「それにオズの国の猫は最初から喋れるね」
「オズの国の生きものは皆そうだね」
「書くことも出来るしね」
前足を使ってです。
「読むことも出来るし勉強すれば妖術もね」
「使えるんだね」
「魔法は使えないけれどね」
こちらはというのです。
「オズの国で魔法を使える人は」
「私とね」
オズマがにこりとして言ってきました。
「グリンダと魔法使いさんとね」
「姫様が認めた人達だね」
「そして貴方が使う妖術に」
こちらの力もというのです。
「仙術、陰陽道、錬金術、超能力はね」
「免許制だったね」
「だから貴方も」
「免許持ってるよ」
猫又はオズマに笑顔で答えました。
「ちゃんとね」
「それならいいわ」
「やっぱり免許がないとね」
「誰もが色々な力を勝手に使うと」
そうなると、というのです。
「よくないのよ」
「そうだね」
「前のノーム王にしても」
「それでオズの国を攻めようとしたし」
「そう考えるとね」
オズの国がこれからもずっと平和なままでいられる為にです。
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