第九話 風使その十三
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「今は違うわ」
「いいと思われていますね」
「凄くね、ではまた明日ね」
「皆さんで」
「お茶を飲んでね」
そうしてと言うのだった。
「楽しい時間を過ごすわ」
「ではその時のお話を」
「聞いてくれるわね」
「そうさせて頂きます」
牙暁は目を閉じて応えた、そうして二人はそれぞれ深い眠りに入った。
その次の日も庚は仲間達と茶を飲んだが。
静かに微笑んでだ、彼等に話した。
「私達はずっと一緒にいられる様にしましょう」
「誰も死なないで」
「ええ、そのうえでね」
颯姫にも応えた。
「ずっとよ、楽しい時間を過ごしましょう」
「そうですね、僕達は少なくともお互いは嫌いではないですし」
遊人も言ってきた。
「お友達ですから」
「そう、だからね」
「これからもですね」
「仲良くしていきましょう、あと三人来るけれど」
「その方々ともですね」
「こうしてよ」
今行っている様にというのだ。
「楽しい時間を過ごしましょう」
「是非共」
「いいですね、何かです」
??もほんの少しだが微笑んで話した。
「こうして皆さんと一緒にいますと」
「暖かいのかしら」
「そして心が弾みます」
「それが楽しいという感情よ」
「そうですね」
「その感情をね。これからはね」
「大切にすることですね」
紅茶を飲んだ後お茶菓子のクッキーを食べつつ応えた。
「そうすることですね」
「そうよ、そうしたらね」
「僕は人間としてですね」
「生きられる様になるわ」
「感情があるとですね」
「人間のそれがあればね」
そうであるならというのだ。
「それでなのよ」
「人間になりますね」
「だからね」
それ故にというのだ。
「貴方もよ」
「人間になる為に」
「色々な感情を備えていくのよ、けれど」
「僕達はですね」
「その人間を滅ぼすから」
地の龍故にとだ、庚は自嘲気味に笑って話した。
「考えてみると皮肉ね」
「これは皮肉ですか」
「そうよ」
「そのことも覚えます」
「そうしてね」
「はい」
庚に素直に答えた。
「そうさせてもらいます」
「それではね」
「はい、それじゃあ」
「人間の心を備えていって」
「人間となりながら」
「地球を救いましょう」
「その人間を滅ぼして」
「そうしましょう」
「人間は命を奪うわ」
颯姫は無表情で述べた。
「他の生きものの命を」
「そうですね、確かに」
遊人もそれはと応えた。
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