第一章
[2]次話
防空頭巾の血液型
家の物置を整理している時にだ。
女子大生の椎葉友希一四六位の背で丸い顔で童顔で黒髪を短くしている彼女はあるものを見付けて母の朋美自分がそのまま歳を取った様な外見の彼女にそれを見せて言った。
「これ何?」
「それ防空頭巾じゃない」
母は娘が持つそれを見てこう答えた。
「多分お祖母ちゃんのね」
「ひいお祖母ちゃんのなの」
友希は自分から見てそうなる彼女のことを言った。
「そうなの」
「そうよ、あんたから見てね」
「そうなのね」
「ひいお祖母ちゃんの子供の頃戦争あったでしょ」
「それで空襲もあったのよね」
今年九十になるが矍鑠たる曾祖母の里の話をした。
「それでこの神戸もね」
「空襲受けたのよ」
「そうよね」
「大変だったってね」
その空襲はというのだ。
「お母さんも聞いてるわ」
「戦争はやるだけで大変だしね」
友希は昨今の国際情勢から述べた。
「いいこと何もない」
「そうよね、それでね」
「ひいお祖母ちゃんもなのね」
「子供の頃は大変だったのよ」
「そうなのね、しかし」
ここでだ、友希は。
自分が手に持っている赤い防空頭巾に曾祖母の名前が書いてるのを見付けてだった、そのうえでさらに。
血液型が書いてあるのを見てまた母に言った。
「血液型O型になってるわね」
「あら、そうね」
母も言われて気付いた。
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