270 黒魔術と法力
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かよ子達は朝食後、イマヌエルからいきなり連絡が入った。
『こちらイマヌエル。付近にまた敵が来ている。おそらく君達も以前戦った事のある人物だ。名前はラ・ヴォワザンという』
「ラ・ヴォワザン・・・!!」
かよ子はその名を聞いて気にしない訳には行かなかった。
(あの黒魔術・・・!!)
ラ・ヴォワザンには苦しめられた。毒や傀儡などで攪乱されたり苦しめられた上にスターリンや赤軍の西川が車での時間稼ぎにさせられた上に杖を奪いかけられた。また杉山の偽物を召喚して戦わせられた。このような辛酸を舐めさせられた事でかよ子は怒りに満ちていたのだ。
「私、行く。ラ・ヴォワザンをやっつける!!」
その時、杖が黒く光った。
「杖が・・・?」
「山田かよ子、恐らくお主の杖もラ・ヴォワザンの使う黒魔術とやらに打ち勝ちたいと渇望しているのかもしれぬ。我々で討ち果たす義務があるようだ」
次郎長はそう解説した。
「うん・・・!!」
かよ子達藤木救出班は黒魔術の魔女を片付けに赴き出した。
紂王の屋敷。藤木とりえは防寒の装備をしていた。理由はこれから藤木の特技であるというアイススケートをしに雪山の氷河へと向かう為である。藤木は顔を赤くしていた。
(りえちゃんに僕の見せる時が来たなんて・・・。楽しみだなあ・・・)
「藤木君、どうしたの、ニヤニヤして?」
「あ、いや、何でもないさ・・・」
藤木は慌てて誤魔化した。そして部屋を出て屋敷の門の前に出ると幾台もの馬車が止まっていた。
「この馬車で行くんだ。これで雪山の中へ行くんだよ」
「凄い・・・」
「おや、お二人、準備が早いわね」
妲己がその場に現れた。
「はい。楽しみで・・・」
「そうか、安藤りえ嬢、風邪は治ったようだね?」
「はい。藤木君の看病のお陰ですよ」
「そうか、流石婿だな」
「いやあ・・・」
藤木はますます照れた。
「そうだ、りえちゃんの靴って用意されてますか?」
「ああ、ここにあるよ」
りえの分のスケート靴が用意された。
「ありがとうございますっ!」
りえは妲己から靴を受け取り、藤木と共に馬車に乗りこむのだった。
高僧・法然上人と岡山の高校生三人組とラ・ヴォワザンにモンテスパン公爵夫人との交戦にかよ子達藤木救出班は介入した。
「おお、杖の所有者!来てくれたわね!」
ラ・ヴォワザンは腕を斬り落とされたが、その痛みを忘れて杖の所有者が来た事に喜んだ。
「公爵夫人!あれが私が求めていた杖の所有者ですよ!」
「あれが?なんか張り合いなさそうな小娘ね」
モンテスパン公爵夫人はかよ子の容貌からあまり強敵感が沸かなかった。
「いえ、あの少女こそ危険な女なのです。それにこれらの集団もいるので纏めて片付けようにも面倒臭い・・・」
「そうなの?なら
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