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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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 僕はクラブの監督をやっている朝宮さんに相談していた。地元の建設会社をやっている社長さんで、大学までサッカーをやっていて、膝を痛めて中途で辞めたと聞いていた。

「僕の知り合いの子なんですけど・・今年、中学生になりまして、サッカーをすすめてるんですけどね。もちろん、初めてなんです。運動も・・ただ走るのは速そうなんですけど・・学校では、何のクラブにも入らないって言ってまして」

「おぉ それは大歓迎だよ 今 女子のほうは小学生中学生併せて15人程なんだけど、今年中学1年の子が2人入ってな、これで3人になるわー 女子はまだ、練習ばっかりで試合出来てないんだ。今年は、出来ると思う」

 その後、僕は朝宮さんに知ってもらっていた方が好いと思って、ななのちゃんと出会った時のこととか、お父さんが居ないことを話したのだ。

「その子 僕 知ってるわー 前はグラウンドの端のほうで絵を描いていたんや ボールがな その子の傍まで転がって行った時に・・・僕に向かって蹴り返してくれたんや 正確なパスでな びっくりしてもうてな それで、サッカーやらないかと声掛けたんや そーしたら 出来ません と答えたきり、黙ってしまって その次の日から あの公園の芝生に移動してしまったみたいやー 悪いことしたなー」

「そうなんですか それでね さっきお話したような事情がありまして もちろん 会費とかは僕が面倒みますが、スパイクとかユニフォームは誰かのお下がりって無いですかねー 新しいのを僕が揃えると、彼女は気を使うと思うんですよ そんなんだったら、やらないとか・・」

「ユニフォームは、そんなわけで、まだ、無い 体操服みたいなんで、みんな練習してるよ 靴は誰かにあたってみるよ 育ち盛りだから 小さくなったのを持って居るかもしれんからー 北番君はその子の保護者替わりカナ?」

「えっ まぁ 近いですけど・・」

「なるほどなぁー 北番君 大学でサッカー やってたんだってな うちのコーチやってくれると助かるんだがー」

「はぁ でも 僕は土日と基本的に出勤になってるんですよ」

「らしいな 仕方ないかぁー でも 夢を捨てていた女の子を一歩踏み出すようにしたのも事実なんだよ 他の子供たちにも・・・」
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