泥棒
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の頭を撫でた後、頭の指輪を叩く。
すると、ゴーレムはその体を消失させ、頭部の指輪だけになった。指輪をポケットに入れたハルトは、散らばった指輪を回収し、全て箱に入れ直した泥棒を睨む。
「お前……! 俺の指輪を盗んでどうするつもりだ!?」
「別にいいじゃないか。僕のコレクションさ」
「コレクション? 冗談じゃない! 俺の指輪を返せ!」
「ハルトさん!」
その声に、ハルトは振り向いた。
「響ちゃん!」
それは、立花響。
ランサーのサーヴァントは、ハルトと泥棒の二人を見る。
「コウスケさんから大体の事情は聞いたよッ! 手伝うよッ!」
「手伝うっていうか、もう犯人見つけてるんだけど……」
ハルトはそう言って泥棒を指差す。
泥棒は、ハルトではなく響を見つめ、口角を吊り上げた。
「立花響……つまり、ガングニールか。なるほど、それもいいお宝だね」
泥棒はそう言いながら、懐よりカードを取り出した。
青い戦士がアップで描かれたカード。そのカードデザインは、どことなくあの___ディケイドが使うカードとよく似ていた。
泥棒はそれを、銃の側面にあるスロットに装填する。
『カメンライド』
カードの存在によって拡張した銃身。そして浮かび上がるのは、無数の縦線が並んだクレストマーク。
そして、カメンライドという音声。つい昨日同じものを聞いたことがあるハルトに、嫌な予感が走った。
銃口を空へ向けた泥棒は。
叫んだ。
「変身」
『ディエンド』
アナウンスボイスとともに、泥棒は引き金を引いた。
すると、発生した青いエネルギーがカードの形となり、黒いボディとなった泥棒へ突き刺さる。カードのエネルギーより青い色が全身に行き渡り、その姿は青と黒の戦士となる。
「……ディエンド?」
「ディケイドに似ているような……? 仲間かな?」
「へえ……士とは面識があるんだね」
ディエンドはそう言いながら、その銃を響へ向けた。
「僕の邪魔をしないでくれたまえ」
「だめだよッ! 泥棒はよくないから、ハルトさんに指輪を返してッ!」
響が叫んだ。
だが、ディエンドがその言葉を聞く道理はない。
容赦なく発砲してきたディエンドの銃、ディエンドライバー。
それをバックステップで避けた響は、それを口にした。
『Balwisyall Nescell gungnir tron』
それは、唄。
彼女の首から下げられる赤い首飾りが黄色に発光し、その体を包んでいく。
そして、響の体に一つ一つ装備されていくそれは。
シンフォギア ガングニール。
演舞を舞いながら、響はその変身を完了した。
「シンフォギア……見るのはなかなか久しぶりだ
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