暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアGX編
キャロルとエルフナインの穏やかな一日
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ういう意味だ?」

 意味深な事を言う颯人に弦十郎が訊ねると、彼は紙袋から取り出したドーナツの穴からキャロルの事を覗き見ながら答えた。

「とっくの昔に動いてる奴が居るってだけの話さ」









「アァッ!?」
「オゥ……」

 街中の人気のない路地裏に、複数人の男が倒れている。服装は様々だが、顔立ちは皆一様に日本人離れしている。見たところアメリカ人に見える男達が倒れている、その中心には白尽くめの格好をした男の姿があった。顔は帽子の鍔で隠れているが、そこに居るのはウィズに他ならない。

 倒れているのはどれもアメリカからのエージェント。ウィズはこっそり1人で活動し、S.O.N.G.の周囲を嗅ぎまわっている外国のエージェントを潰して回っていたのだ。

 息一つ乱さず静かにエージェント達を無力化したウィズは、襟を正し小さく溜め息をつくと倒れたエージェントの懐を漁りスマホを取り出すと番号を押し何処かへと連絡を取った。

『はい、こちら警察です』

 ウィズが掛けたのは110番、つまり警察への連絡であった。通報に出た警察官に、ウィズが口を開くのだがそこから出た声は壮年の男の声ではなく年若い少女のような声であった。

「すみません、路地裏に怪しい男の人達が倒れています。場所は――――」

 少女の声で警察にこの場所の事を通報し終えたウィズは、小さく鼻を鳴らして通話の切れたスマホを放り捨てその場を後にした。

 離れていくウィズの背に、まだ意識のあるエージェントが声を掛けた。

「Wh, Who are you……!?」

 最後の力を振り絞った様に投げかけられた問いに対し、ウィズは肩越しに振り返ると短く答えた。

「……I`m magician」
〈テレポート、ナーウ〉

 目の前で光と共に消えるウィズの姿に、エージェントの男は力無く笑うとそのまま意識を手放すのだった。









「……響ちゃんの親父さんの事もあるし、心配して動いてるんじゃねえの?」
「そうか……そうだな。本当に、彼には頭が上がらん」
「別に気にする事ないって。根無し草は根無し草なりに好きな様に動いてるってだけの話だろうし」

 話し終えると同時にドーナツを食べ終えた颯人は、手に付いた砂糖の粒を払い落して椅子から立ち上がった。

「ま、そう遠くない内にあの2人外に出せるようになるだろうし? その時の事を今から考えておけばいいんでないの?」

 そう言って颯人は発令所から出て行った。残された弦十郎は、颯人が出て行った扉を見て肩を竦めると改めてエルフナインとキャロルの方を見た。

 ついこの間まで敵対していたとは思えない程、穏やかに触れ合う2人の少女。エルフナインがキャロ
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