暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギアGX編
キャロルとエルフナインの穏やかな一日
[1/7]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
キャロルによって引き起こされた事件から早くも数日が経過したこの日。
エルフナインは今日も朝起きると真っ直ぐ本部潜水艦内に設けられた、アルドの工房へと足を運んでいた。
「おはようございますアルドさん」
「おはようございます。今日もよろしくお願いしますね」
「はい」
簡単に挨拶を済ませると早速エルフナインは自分用に誂えられた席に座り、机に向かい資料のまとめに取り掛かった。
ここでのエルフナインの仕事は基本的にアルドの補佐である。今やS.O.N.G.の嘱託錬金術師として活動しているアルドだが、彼女の本来の役目はウィズのサポートであり颯人達魔法使いの指輪の作成。その時間を少しでも確保する為に、エルフナインが細かいところにまで手を貸していた。幸いな事に、エルフナインにはキャロルから受け継いだ錬金術の知識がある。そのお陰でイグナイトモジュールもシンフォギアに搭載できた。
その知識を今度は平和の為に活用すべく、彼女はこうして自分に出来る事を精一杯やろうとしていたのだ。
――何時も思うけど、やはりアルドさんは凄い。これほどの知識を持っているなんて……――
資料を纏めながらエルフナインはチラリとアルドの方に目を向けた。今彼女は机の上に広げた2冊の本を同時に読んでいる。一方は魔法使いの指輪に関する資料、もう一方はハンスを治療する為の錬金術に関する資料。頭の中で同時に2つのタスクをこなしているのか、口元しか見えないがその様子は真剣そのもので横から口を出せる雰囲気ではない。
膨大な錬金術の知識を持ちながら、あれほどの事を平然と行える頭脳の持ち主。野良の錬金術師とはとても思えない。あれ程の頭脳があるのなら、名のある錬金術師としてキャロルも知っていておかしくは無いのだが…………
――一体アルドさんは、あれ程の知識をどこで得たんだろう?――
今だ謎の多い、アルドの知らない事の一つである。生み出されてからそうなったのか、それともオリジナルのキャロルがそうだったのかは分からないが、エルフナインは込み上げる探求心からついついアルドの事を暇さえあれば観察していた。
「何か?」
「ッ! あ、いえ、すみません……!」
突然アルドの方から声を掛けられた。こちらを見ても居ないのに、エルフナインからの視線に気付いたのだ。ただ頭が良いだけでなく、他者からの視線にも敏感な程鋭敏な感覚の持ち主。相当な修羅場をくぐっている証だ。ウィズと共にジェネシスに挑んできただけの事はある。
内心で舌を巻きながら次の資料の作成をしていると、工房のドアがノックされた。エルフナインがそちらに対応するよりも先にアルドが席を立ち、扉のロックを外して開けるとそこにはキャロルが立っていた。
「……おはよう」
「おはようございます、キャロ
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ