第三章
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「毎年真面目によ」
「チェックして」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「ちゃんとしていくべきよ」
「そういうことだね」
「問題がなかったらね」
そうであったらというのだ。
「それでよしで」
「早いうちに見付かったら」
「注意するか治療すればいいし」
「受けるといいんだね」
「そうよ、私達の歳になったら」
それこそというのだ。
「本当に色々ガタもきてるし」
「定期的なチェックをして」
「やっていかないとね」
「長生き出来ないね」
「そうよ」
こう衣笠に言うのだった、そのうえでだった。
彼女は会計を呼ばれそれを支払って彼にまたねと笑顔で言って病院を後にした。その後で彼も支払いを行った。
そして診断結果が来てだ、衣笠は妻に言った。
「今のところ何処にもな」
「異常なしね」
「癌はなかったし」
この病気はというのだ。
「糖尿病や痛風の危険もな」
「ないのね」
「ああ、何もな」
「よかったじゃない、けれどね」
妻は夫の報告に微笑みつつも真顔でこうも言った。
「油断しないことよ」
「健康のことはか」
「不摂生だとな」
そうした生活を送ればというのだ。
「もうね」
「いつも気をつけてか」
「定期的によ」
それこそというのだ。
「診断受けることよ」
「そうしないと駄目か」
「そうよ、そうしてね」
「ああ、さもないとな」
「身体壊してからじゃ遅いからね」
「定期的に診断受けておかしいとか」
「治していくのよ」
こう夫に言うのだった、夫も妻のその言葉に頷いてだった。
毎年人間ドックに行く様になった、そして毎年の様にそこで晴香にも会ったが話すのは健康の話ばかりだった。そしてお互い歳を取ったなと笑いながらも言ってそのうえで人間ドックで診察してもらっていった。
人間ドックでの再会 完
2023・3・18
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