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エターナルトラベラー
エイプリルフール番外編 「夢」その4
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過ぎて欲しくないと思っていても時間は確実に過ぎ去っていく。

ナルトの木ノ葉帰還を前に暁が尾獣を狙って動き出す。

その存在を明かしていないはずの俺だが…中忍試験の時の状況、また二位との接触を誰かに見られていたらしい。

それはアカデミー生のサバイバル演習に付き合って郊外へと出ていた時の事だ。

「これはこれは、可愛らしいですね。そう思いませんか?あなたも」

といつか木ノ葉の塀の上で会った干柿鬼鮫が隣のイタチに向かって話しかけていた。

その登場にはまるっきり殺気は無く、アカデミー生の皆は新しい特別講師でも来たのかと首を傾げていた。

しかし逆に俺は彼らの登場に一気に緊張が走る。

…来るべき時が来た、か。

「誰だコレっ新しい先生かコレ」

「木ノ葉丸ちゃん…たぶん違うと思うよ」

食って掛かる木ノ葉丸を必死に止めるモエギ。

「ナツ兄さま…」

「ハナビ、俺の後ろへ」

アカデミーの成績優秀と上の学年の実習に同行していたハナビを下がらせる。

「久しぶりだな、イタチ。俺は会いたくなかったが」

「な、もしかしてうちはイタチかっ!裏切者のっ」

と同伴していたアカデミーの教師が言う。

ジロリとイタチの写輪眼で睨まれると蛇に睨まれた蛙のように縮こまる。…勝てないなら最初から吠えるなよ。

「今日はお前を連れて行くために来た。俺と一緒に来てもらおう」

そうイタチが淡々とした声で言う。

「やなこった。どうせ碌な目にあわん」

「抵抗するなら多少の事は構わないと言われている」

「俺が捕まると思うのか?」

「飛雷神の術が使えるお前を捕まえられるとは思わない。だが…後ろのやつらはどうかな?」

「イタチさんにしては弱腰ですねぇ。前の時も思いましたがそれほどの人なのですか?」

と鬼鮫。

くっ…

木ノ葉丸、ハナビを始め大多数がまだアカデミーを卒業していない忍者見習い。

相手になるはずもないし、全員を逃がしてやれるほどイタチや鬼鮫は甘くなかった。

と言うか引率の先生も中忍程度なので敵うはずも無いのだが…

それで、俺が逃げればイタチはどうか分からないが、鬼鮫は見せしめにと後ろのアカデミー生を殺すだろう。

俺が足止めできるのは精々で一人…くそ、せめてイズミかスイが居てくれれば…

「ナツ兄様…私もご一緒します。…この中じゃ私が一番強い」

くっ…だがそれも事実。

「何を言っているのですかハナビさんっ」

「事実です。先生じゃあの二人を足止めもできずに殺されます」

「ほう、その年で言いますねぇ…その眼、日向の…やはり木ノ葉に日向ありと謳われるだけの事はある」

鬼鮫も小さいながらハナビの才覚を見抜いた
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