第六百九十話 カロリーは高いがその十一
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「要するに」
「ええ、そうよ」
クララもその通りだと答えた。
「まさにね」
「やっぱりそうだね」
「実際そうでしょ」
「うん、本当にね」
「ああはなりたくないってね」
「見て思い出して思うよ」
「だったらよ」
それならというのだ。
「自分を知ってる人にそう思わせてね」
「その人の行いを正して」
「いい人にしてくれるから」
反面教師としてというのだ。
「もうね」
「役に立ってるね」
「それもあの人を知ってる人全員がよ」
「そう思うだろうね」
ああはなるまいと、とだ。ベンは述べた。
「やっぱり」
「だったらね」
「人様の役には立ってるね」
「どんな駄目な人でも」
「そうした意味だとなんだ」
「役に立つわ」
そうなるというのだ。
「だから世の中何の役にも立たない人は」
「いないんだ」
「そうなるわ」
まさにというのだ。
「だからそう言うことはね」
「ないね」
「そう思うわ」
「反面教師として約に立つ」
「どんな駄目でもね」
「それで何の役に立たない人はいない
「そうよ」
兄に確かな顔で話した。
「自分はそうなりたくないけれど」
「それはそうだよね」
「ええ、やっぱり生きるなら」
それならというのだ。
「ちゃんと生きて」
「尊敬されないまでも」
「反面教師にはね」
自分がというのだ。
「ならない様にね」
「していきたいね」
「本当にね」
こう兄に話した。
「そう思うわよね」
「誰だってね」
それこそとだ、ベンも答えた。
「どうせ生きるなら」
「反面教師にはね」
「なりたくないよ」
「普通に生きたいけれど」
「そうはね」
「絶対にね」
それこそというもだ。
「そう思うよ」
「そうよね、しかしね」
「しかし?」
「あの人人の目には気付かなかったのね」
「だから無神経だってね」
その様にというのだ。
「言われてたんだよ」
「そういうことね」
「そう、人が自分をどう見ているか」
「気付かなかったのは」
「無神経だからね」
そうした人間だからだというのだ。
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