エイプリルフール番外編 「夢」その1
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か。まぁ、俺も10にもなっていないのだが。
「何をするっ」
「ヒザシさんにネジの事を頼まれたので」
「父さんが…父さんがなんと…?」
「お前の事を心配していた。お前の事を最後まで愛していた」
「だったらなぜ…なんで自ら死ぬようなことを…」
「さあ?それはネジが自分で見つけると良い。きっとネジになら分かるだろ」
「そんな…じゃぁ一つだけ教えてくれ。…父さんは宗家を恨んでいたのだろうか」
と言うネジの言葉にナツは一呼吸おいてから答える。
「恨んでなかったと言ったら嘘になるだろう」
我が意を得たりとネジの表情がこわばる。
「だが」
と言葉を繋げるナツ。
「最後は兄と、息子の為に死ねることを誇りに思っていたよ」
「父さんが…そんな事を…?」
その言葉が理解できたか、飲み込めたかはナツには分からない。しかしこの日を境にネジの態度は少し軟化していき、ヒナタとも表面上は以前と変わらないくらいで落ち着いた。
宗家に対するわだかまりが完全に無くなったわけではないのだろうが、ナツの言葉が…ヒザシの最後の思いがネジに少しは届いたようだ。
日向本家。
座敷に呼ばれナツはヒアシと、先代宗主の前に座っていた。
「それで、今日お主が呼ばれた要件は分かっているか?」
「ええっと…?」
「分かっておらぬのか、とぼけているのか」
何かやったか?いろいろ隠している事は多いのだが…
「ヒナタが攫われた時、一番最初に駆けつけたのはお前だ。しかし、どうやって私たちを抜いて敵へと追いついた?」
「それは…ええっと?」
「お前の瞬身の術はまるで四代目のそれ。まさか」
これはごまかせないか…
「ええ、はい…飛雷神の術ですね」
「なんと、覚えたのか。四代目の飛雷神の術を」
「ええ、まぁ…苦労はしましたが。なんとか」
「四代目の飛雷神の術はマーキングした所に飛ぶ術式と聞く…お主、ヒナタに…」
「あは…あはは…」
やべぇ…死ぬかも…
「まぁ良い。お前をヒナタ付きとする。死んでもヒナタを守るように」
「は…はぁ」
なんかよくわからないやり取りの後、日向での俺の立場が決定した瞬間だった。
「でも、どうして俺なんです?」
「飛雷神の術が使えるお前が適任だ」
なるほど、ね。確かに適任だ。
今日はアカデミーの裏の森で仙術チャクラを練る修行中。
大きな切り株を背にあぐらをかいてチャクラを練っている。
「ナツ…幼女誘拐は犯罪よ?」
とナツに声をかける少女。
「イズミか」
イズミの指摘通り、ナツの膝を枕に寝入っている女の子が一人すやすやと気持ちよさそうに寝息
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