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FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
二人ならきっと
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第三者side

船から降りた二人の人物。そのうちの一人、赤い髪をした青年は背伸びすると、口を大きく開きあくびをする。

「いいのか?」
「何が?」
「評議院に連絡をするんじゃなかったのか?」
「あぁ・・・おめぇめっちゃ急かすなぁ」

仕方ないといった様子で通信用魔水晶(ラクリマ)に手を伸ばすカミューニ。彼はそれを耳に当てると、すぐに相手の声が聞こえてきた。

『カミューニ殿!!戻られたのか?』
「ウルフヘイムの容態は?」

イシュガルの四天王の中で唯一天使との遭遇に成功したウルフヘイム。しかしその結果は無惨なもので、彼は完膚なきまでに叩きのめされてしまった。

『命には別状はないが・・・』
「いや・・・そこまで分かればいい」

これ以上聞くのは酷だろうと判断した彼は話を遮る。今重要なのはそれではないと彼は質問を変えた。

「一緒に連れていった連中から色々聞いてんだろ?天使の人数は?」
『三人・・・だが、戦ったのは一人とのことじゃ』
「どんな魔法を使ってたかは?」
『それもこれまでの報告通りになっておる』
「なるほどな」

唸り声を上げながらこれまでの情報を整理するカミューニ。ジュラはその間にも今回の情報を彼に伝えているが、ほとんど耳に届いていない。

「お前はどう思う?相手の魔法」
『あくまで推測の域は出ないが・・・奴らは恐らくどの属性の魔法も使えると考えて良いだろう』
「やっぱりそうか」

これまでの報告から多種多様な属性の魔法を使ってきているらしい。何か一つに特化しているのではなくあらゆる魔法を満遍なく使える。そうなると対策が難しいことは言うまでもない。

「しかもそれが毎回三人・・・どうしたもんかねぇ」
『こればかりはなんとも・・・』

ジュラも彼同様の反応を見せる。二人はどうするべきかの対策を考えてはいるものの、それが思い付くことはなかった。

「とりあえず、ゴッドセレナたちにも対策を考えるように伝えてくれ。俺も戻りながら考えておくから、後で意見を出し合おう」
『わかった。それと・・・』
「なんだよ」
『様を付けた方が良いと思うぞ』

改まって何を言うのかと身構えていたカミューニだったが、彼の厳しい性格からの指摘に適当に返事をして通信を切る。それを待っていた黒装束の男は彼のアイコンタクトを受け、横に並ぶ。

「こりゃあなかなかな事態になってるな」
「その割には余裕だな」
「まぁ・・・焦ったところでどうしようもねぇしな」

表面上は普段通りの彼に見えるが、心中は穏やかではない。自身が想定していたよりも事は深刻だ。

「もしシリルたちが当たってる連中も三人一組だとすると・・・ミネルバたちだけでは足りないか?」

シリルたちが天使と遭遇している
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