第九十話 合宿最後の日にその四
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「ボロボロになるよ」
「健康な独裁者っていないですか」
「実際あまりいないんじゃないかな」
「働き過ぎで」
「そのせいでね」
まさに不眠不休で働いてというのだ。
「不健康じゃないかな」
「権力握ってもですね」
「不健康だとね」
「あまりよくないですか」
「そうも思うよ、僕は」
「そうですか」
「昔の漫画家さんと独裁者はね」
そえこそというのだ。
「不健康じゃないかな」
「漫画家さんはですね」
「昔の人は週刊連載三つとかね」
「無茶苦茶ですね」
「そんな仕事したら」
漫画家でもというのだ。
「大変だよね」
「一つでも凄いのに」
週刊連載と一口に言っても相当なものだ、一つの作品を何十年も行うことが出来る人は体力的にも稀であろう。
「三つだとね」
「殺人的ですね」
「好美のぼるさんなんて人もね」
昭和に活躍したホラー漫画家である。
「一月で何百ページ描いていたのか」
「そんな風でしたか」
「一月で三百ページ描いてた人もね」
「殺人的ですね」
その仕事量はとだ、咲も言った。
「そこまでだと」
「そうしたお仕事をしてたら」
「健康も害しますか」
「僕としてはよく働いて」
それと共にというのだ。
「よく寝る、よく遊ぶ」
「そうすることですか」
「何でもね、時間を見付けて」
そうしてというのだ。
「やっていったらいいよ」
「暇なら勉強して時には寝る」
「そうもしてね」
「そうですか」
「だからね」
「時間の使い方がどうかですね」
「そうだよ、それと」
ここで部長は真顔になってこうも言った。
「極端に食生活を厳しくしても」
「よくないですか」
「お野菜だけとかね、カロリーゼロとか」
「かえってよくないですね」
「ヴィーガンの人とか」
「極端ですよね」
「栄養バランスをしっかり考えないと」
さもないと、というのだ。
「かえってね」
「身体によくないですよね」
「ヴィーガンの人の中には」
部長は顔を曇らせて話した。
「あからさまに余裕のない人いるね」
「ああ、精神的に」
「そうした人もいるよね」
「いつもカリカリして」
「それで人がお肉食べてると怒るよね」
「そんな人いますからね」
「ああなることは」
それはというのだ。
「もうね」
「よくないですね」
「精神的に余裕がなくなる様な」
そうしたというのだ。
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